ハダニ

成虫、幼虫共に植物の葉裏に寄生して吸汁する。クモの仲間で、口から糸を吐き、風に乗って移動する事も多い。
害虫の発生時期
1月 〜 12月
通年

ハダニの解説

ハダニの種類は多いが、中でもカンザワハダニ、ナミハダニが野菜類に被害を与えると言われている。カンザワハダニの体色は赤色、ナミハダニの体色は黄緑色や赤色で、大きさは共に0.5~0.6mm程。

成虫、幼虫共に広い範囲の作物の葉裏に寄生して吸汁し、被害に遭った作物は、吸汁跡の葉緑素が抜けて葉色が白くかすり状となる。また、多発するとダニが吐いた蜘蛛の巣のような糸で葉裏が覆われる。

ナミハダニには休眠しない種類もいる為、露地でも通年発生するが、通常は気温が上昇する3月頃から発生が多くなり、梅雨明け以降の高温乾燥期に最も多くなる。

生長速度が速く、単為生殖でも増える為、繁殖力は非常に強い。

家庭菜園でのハダニの被害内容について

吸汁により作物の生育が抑制される。被害が酷くなると葉が褐変して落葉したり、株全体が萎縮して枯死する事もある。

家庭菜園でのハダニの予防について

風通しが悪いと多発しやすくなる為、作物の密植を避ける。

発生源となる雑草地を作らない。また、害虫の寄生のない健全な苗を購入する。

高温乾燥の気候で多発する為、朝や夕方に葉裏を中心に勢いよく散水し、葉裏を洗い流すと共に湿度を保つとよい。

家庭菜園でのハダニの対策について

無農薬

無農薬での駆除は困難だが、発生が少ないうちに牛乳や油石鹸水等を直接噴霧して窒息させる(液がハダニを被膜して、気門を塞ぐ)とよい。

  • 牛乳は水などで希釈せずに原液のまま使用する。
  • 油石鹸水は、油(植物油など)1:水50の割合に石鹸水少々をよく混ぜ合わせて作る。
  • その他、海草のフノリを水で戻した際の水や、でんぷんのりを水で溶いたものに少量の石鹸水を混ぜたものも同様の効果がある。

いずれも、噴霧してしばらくおいた後に洗い流すとよい。但し、卵には効果がない為、頻繁に作業を行う必要がある。

農薬

ベニカ、バロック、マラソン、アルテリック、ダニトロンなどを散布する。但し、抵抗性がつきやすい為、数日おきに薬剤を替えて散布する必要がある。

家庭菜園でハダニが発生しやすい野菜一覧

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