アシタバの解説
日本原産の多年草で、房総半島や紀伊半島、伊豆、小笠原諸島などに自生している。生命力が強く、薬効にも優れる事から、健康野菜としても知られ、青汁の原料にも用いられる。
一度栽培すれば毎年収穫を続けられる多年草だが、2~3年すると花芽をつけ、開花して結実すると、やがて枯死する。
春か秋に種をまいて育てるが、栽培1年目は株の養成に努め、2年目から本格的な収穫を始める。生育には冷涼な気候を好み、暑さや寒さにはやや弱い為、真夏や真冬には生長が停滞する。初心者は、苗から育てると栽培しやすい。
青茎系と赤茎系の品種がある。
家庭菜園のアシタバの育て方について
栽培適期
発芽適温は20℃前後、生育適温は15℃~20℃。秋(10月頃)か春(4月中旬~6月上旬頃)に苗を植え付ける。
種から育てる場合には、3月下旬~5月、または9月下旬~10月頃に種をまいて育苗する。
土壌の準備
pH6.0前後の土壌を好むので、酸度調整が必要な際には石灰を混ぜて中和する。堆肥などの腐植物に加え、元肥はチッソ、リン酸、カリをバランスよく含む肥料を少量施す。
栽培方法
株間30cm~40cmで本葉4~5枚に育った苗を定植する。種から育てる場合には、ポットに種を3~4粒程まき、ごく薄く覆土する。発芽したら適宜間引きし、本葉4~5枚までに1本立ちにする。
追肥は、定植2~3週間後から1ケ月に1度を目安に定期的に施す。
晩秋には地上部を刈り取り、盛土をして防寒すれば、越冬して翌春に再び萌芽する。栽培開始の年には収穫を控えて株を養成し、翌年から本格的な収穫を始めるとよい。
花芽をつけて結実したら、栽培は終了となる。
収穫
茎葉を最低でも2~3枚残して、まだ開ききらない新芽を、必要な分だけ都度摘み取る。
ポイント
- 種は一晩浸水させてからまくと、発芽しやすい。また、発芽までには期間を要するので、土壌が乾燥しないように注意する。
- 移植を嫌う為、定植の際には根鉢を崩さぬように、慎重に植え付ける。
- 乾燥や高温に弱い為、夏は敷き藁や遮光ネットなどで乾燥防止や日避け措置をするとよい。
- 長く収穫を続ける為には、花芽は早めに摘み取るとよい。
アシタバに発生する害虫一覧
アシタバのオススメ料理について
さっと茹でておひたしや和え物にしてもよいが、味にややクセがあり、油と相性がよいので、天ぷらや炒め物によく利用される。
根茎を焼酎に漬けてアシタバ酒にしたり、葉を乾燥させてアシタバ茶として利用する事もできる。