キュウリの解説
インド原産で温暖な気候を好むつる性植物。雌雄異花植物だが、単為結果性が強く、雌花が受粉せずとも果実が肥大する事が多い。
開花から7日前後で収穫でき、果実の肥大が早いので、どんどん収穫できる。支柱やネットに蔓を絡ませて仕立てる栽培方法が一般的だが、地這いに適したものもある。
通常、果実にはトゲのようなイボが多数あるが、イボがない品種もあり、他にも、ブルームレス、ミニキュウリ、加熱調理にも向く歯切れのよいもの、加賀太キュウリなどの地方伝統野菜など、品種は多い。
家庭菜園のキュウリの育て方について
栽培適期
生育適温は22℃~28℃と温暖な気候を好む為、4月~5月の遅霜の心配がなくなった頃に苗を植え付ける。寒さには弱いので、苗の早植えは避けた方がよい。
初心者は病気に強い品種を苗から育てると栽培しやすい。
土壌の準備
pH6.0~7.0の土壌を好むので、酸度調整が必要な際には、石灰を混ぜて中和する。堆肥などの腐植物に加え、元肥はチッソ、リン酸、カリをバランスよく含む肥料を、やや多めに施す。
根張りが浅く、乾燥に弱い為、畝にマルチを張るとよい。
栽培方法
株間を40cm以上とって、本葉4枚程度に育った苗を植え付ける。ポットで苗を育てて定植してもよい。定植したら、苗が倒れないように仮支柱を立て、たっぷりと水遣りをする。
株が育ってきたら、下から5~7節目までの子蔓や雌花はすべて取り除き、太くしっかりとした本支柱を立てて、親蔓を紐で誘引する。ネットを張って、蔓を絡ませてもよい。
キュウリは、親蔓を育て、子蔓は葉を2枚残して摘芯する整枝方法が一般的。支柱やネットの先端まで親蔓が伸びたら、親蔓も摘芯する(節成り型、飛び節成り型、中間型と、品種によって雌花のつき方が異なるので、整枝方法も異なる場合がある)。
追肥は、最初の実がついた頃からを目安に、定期的に行う。
収穫
雌花の開花から約7日で収穫できる。一般的なキュウリでは、実の長さが20cm程に育った頃が収穫適期。次々に実をつけ、肥大のスピードが早いので、早めにどんどん収穫する。
とり遅れて果実が大きくなりすぎると、皮が硬くなり食味が悪くなる。また、多くの実をつけたままだと、株が疲労するので、注意する。
ポイント
- 葉や茎に感染して拡大する病気に罹りやすいので、それらの病気に耐性がある品種の接ぎ木苗が育てやすい。
- 水分を好み、乾燥に弱い為、適宜水遣りが必要。
- 生育初期は株の生長を優先させる為、初めの実1、2本は小さなうちに摘み取るとよい。
- 肥切れや水切れを起こすと、結実しなかったり、変形果となる事があるので、注意する。
キュウリに発生する病気や生理障害一覧
キュウリに発生する害虫一覧
キュウリのオススメ料理について
サラダや漬けもの、ピクルス、和えものなどの生食が一般的だが、特に水分の多い種の周りの部分を取り除けば、炒めものなどの加熱調理にも利用できる。
大きく育ちすぎたキュウリは、皮や種を取り除くなどすれば、ウリと同様に調理して食す事ができる。
キュウリの関連商品について
袋のまま育てられるキュウリ型の培養土