アメリカホドイモの解説
蔓性植物で、夏には芳香のある赤紫色の花を咲かせ、地中には数珠状に連なった小さな芋(塊根)が多数育つ。蔓が旺盛に伸びる為、支柱やネットの設置が必要だが、少ない肥料でよく育ち、病害虫にも強い為、管理の手間はあまりかからない。
地中に育つ芋を食用とする他、花をお茶や酒にして利用する事もできる。
種芋を植えて育てるが、初心者は苗から育てると栽培しやすい。
家庭菜園のアメリカホドイモの育て方について
栽培適期
生育適温は25℃前後。3月~5月に種芋を植え付け、10月~11月頃に葉が枯れてから芋を掘り上げる。
土壌の準備
排水性がよい土壌を好む。酸性寄りの土壌でもよく育つので、中和の為の石灰の混和はあまり必要ない。堆肥などの腐植物に加え、元肥は、チッソが少なく、リン酸、カリをバランスよく含む肥料を施す。
栽培方法
苗を購入した場合には、5月~6月に株間を20~30cm程とって植え付ける。種芋を植え付ける場合の覆土の厚さは5cm程。早い時期に種芋を植え付けると、萌芽までに2ケ月近くかかる事がある為、ポットに種芋を植え付けて暖かい場所で管理し、苗を作ってから定植してもよい。
草丈が20cm前後に育ったら、支柱やネットを設置する。
追肥は、開花が始まった頃に、葉色が薄かったり、生育が悪いようであれば施す。
収穫
10月から11月にかけて、葉がすっかり枯れた後に芋を掘り起こす。すぐに掘り上げるより、葉が枯れ上がってから1ケ月程経過してから掘り上げた方が、芋の甘みが増すといわれている。
一度にすべて掘り上げず、必要な分だけ都度掘り上げてもよい。
ポイント
- 初期生育が遅いので、雑草に負けないようにこまめに除草をするとよい。
- 乾燥に弱い為、土壌の乾き過ぎには注意する。
- 芋の肥大を促す為には、花はすべて摘み取った方がよい。摘み取った花も利用できる。
- 地中の芋は越冬する為、土中で芋の保存もできるが、翌春には盛んに萌芽するので、萌芽時期までには掘り残しがないように注意して掘り上げる。
アメリカホドイモのオススメ料理について
芋は、皮を剥かずに茹でたり、蒸したり、揚げるなどして、塩やバターなどで、シンプルに味付けして食すのが一般的。煮ものにしても食べられる。
栄養価が非常に高い為、一度に多量に摂取するのは避けた方がよいと言われている。
花は、お茶にしたり、果実酒のように酒に漬けたりして利用する事ができる。