ミョウガの解説
一般にミョウガと呼ばれているものはミョウガの花穂で、花ミョウガとも言われる。鮮やかな紅色は低温でよく発色するが、高温期になると薄れる。
早生種は夏に出蕾し、夏ミョウガとして収穫でき、中生種や晩生種は秋に出蕾する秋ミョウガとなる。春から初夏にかけて地上に伸びる偽茎を遮光して軟白栽培し、数時間弱光に当てて薄紅色に着色させたものはミョウガタケと呼ばれる。
生育には冷涼な気候と湿潤な土壌を好む為、半日陰で栽培すると育てやすい。多年草で地下茎を伸ばして繁殖し、冬に地上部は枯れるが、越冬して再び生育する。
種株(地下茎)の植え付け後、1年間は株を養成し、翌年から本格的な収穫を始める。
家庭菜園のミョウガの育て方について
栽培適期
発芽適温15℃~20℃、生育適温20℃~25℃。春に種株を植え付けて栽培する。
土壌の準備
pH6.0~6.5の土壌を好むので、酸度調整が必要な際には石灰を混ぜて中和する。堆肥などの腐植物に加え、元肥は、チッソ、リン酸、カリをバランスよく含む肥料を施す。
栽培地は、湿潤な半日陰が好ましい。土壌の乾燥防止に、腐葉土や切り藁などを敷くとよい。
栽培方法
地下茎を、2~3個の芽をつけて15~20cmに切り分け、株間20~30cmで、芽を上にして植え付ける。覆土の厚さは7~8cm程。植え付け後は、たっぷりと水遣りをする。
追肥は、草丈20cmの頃に行う。
収穫
花ミョウガは株元から出蕾する。地際から花芽が見えたら、開花前に切り取って収穫する。開花すると食味が落ちるので、早目に収穫する。
栽培開始年でも収穫できる場合があるが、本格的な収穫は2年目以降になる。
ポイント
- 乾燥を嫌う為、土壌が乾燥しないように注意する。また、強光も嫌う為、夏には遮光ネットなどで日陰を作るとよい。
- 3年以上栽培を続けると、地下茎が混み合って生育が悪くなり、収穫量が落ちる為、冬の休眠期に株を掘り上げて、間引きや植え替えなどの、株の整理をするとよい。
ミョウガのコンパニオンプランツ一覧
ミョウガのオススメ料理について
生で和え物やサラダに、薬味として麺類や汁もの、刺身や冷ややっこなどによく利用される。さっと加熱して甘酢漬けにすると、酸により紅色が美しく発色する。
天ぷらや卵とじなどの加熱料理にも利用できるが、長時間加熱すると風味が損なわれる為、短時間の加熱が望ましい。