シロウリの解説
メロンの仲間だが甘みはなく、主に浅漬けや奈良漬け、粕漬けなどの漬けものに利用される。形は10cm~40cm程の楕円形や長楕円形で、果肉は香りが少なく、白くシャキシャキした食感。
大別すると、シロウリ(白瓜)、カタウリ(堅瓜)、シマウリ(縞瓜)の他、交雑品種がある。
蔓が伸びる為、栽培にはやや広い土地が必要だが、支柱やネットで作った棚で立体栽培すれば、狭い場所でも栽培できる。
家庭菜園のシロウリの育て方について
栽培適期
発芽適温25℃~30℃、生育適温18℃~28℃。遅霜の心配がなくなり、十分に気温が上がった5月頃に苗を植え付ける。
発芽に高地温が必要な為、種から育てる場合には、加温度、保温などの管理が必要。
土壌の準備
pH6.0~6.5の土壌を好むので、酸度調整が必要な際には石灰を混ぜて中和する。堆肥などの腐植物に加え、元肥はチッソ、リン酸、カリをバランスよく含む肥料を施す。チッソが多いと過繁茂(つるボケ)となり、実つきや果実の肥大が悪くなる事があるので注意する。
地温保持に畝にポリマルチを張るとよい。
栽培方法
広めの畝に株間を70~100cm程とって、本葉4~5枚に育った苗を植え付ける。種から育てる場合には、ポットに種をまき、加温して育苗するか、遅霜の心配がなくなった頃に畝に点まきして、ビニールトンネルなどで保温するとよい。
親蔓が本葉5~6枚に育ったら摘芯し、生育のよい子蔓4本を育てる。各蔓は10節前後で摘芯し、子蔓から伸びる孫蔓は3節で摘芯する。果実は孫蔓に着果する。
追肥は、蔓が旺盛に伸び始めた頃から、蔓先に少量ずつ、草勢を見ながら定期的に行う。
収穫
浅漬けや煮る、炒めるなどの調理用には開花後15日~20日程度の10cm~20cmの幼果を収穫する。
奈良漬けや粕漬け用には日数をかけて大型に育て、800g~1kgになった頃に収穫する。
ポイント
- 高温性の植物の為、苗の植え付けから当面は、ビニールトンネルなどで保温すると生育がよい。
- 雌雄異花植物である為、栽培する株数が少ない場合には早朝に人工授粉を行うと、着果の確率が高くなる。
- 地這い栽培の場合には、泥はねなどで蔓が汚れたり傷まないよう、敷き藁などをして蔓を這わせるとよい。
シロウリに発生する病気や生理障害一覧
シロウリのコンパニオンプランツ一覧
シロウリのオススメ料理について
種の部分を取り除いて利用する。若く皮が柔らかいものは皮ごと食べられるが、大きなものや硬いものは、皮を取り除いたり縞目に剥いて使うとよい。
小型や中型の若いものは、浅漬けや糠漬けの他、味噌汁などの汁ものの具にしたり、炒めたり煮たりしても食べられる。
大きなものは食感がしっかりしているので、奈良漬けや粕漬け向き。