フェンネルの解説
独特の甘い芳香と細い羽根状の葉が特徴のハーブで、葉はサラダや魚料理に、種子はスパイスとしてよく利用される。
一般的なスイートフェンネルの他に、ブロンズ色の葉が繁り、観賞用としても好まれるブロンズフェンネルや、肥大した株元を食用とするフローレンスフェンネルがある。
多年草で、一度栽培すれば毎年収穫ができ、株分けでも増やす事ができる。生育には冷涼な気候を好み、春や秋に種をまいて育てるが、暑さや寒さにも比較的強く、冬に地上部が枯れる事があっても、春には再び萌芽する。
家庭菜園のフェンネルの育て方について
栽培適期
発芽適温20℃前後、生育適温15℃~20℃。4月~5月、または、9月に種をまいて育てる。
土壌の準備
pH7.0前後の土壌を好むので、酸度調整が必要な際には石灰を混ぜて中和する。堆肥などの腐植物に加え、元肥は、チッソ・リン酸・カリをバランスよく含む肥料を施す。
栽培方法
株間30cmで種を5~6粒ずつ点まきする。覆土の厚さは5mm~1cm程。好光性種子の為、覆土は厚くしない。
発芽したら適宜間引きし、本葉5~6枚までに1本立ちにする。ポットで苗を育てたり、市販の苗を定植してもよい。
追肥は、厳寒期を除いて、1ケ月に1度程の頻度で定期的に施す。
収穫
葉が繁ってきたら、必要な分だけ適宜切り取って収穫する。種を収穫する際には、開花後に種が褐色になったら、茎ごと切り取って乾燥させる。
フローレンスフェンネルを収穫する場合は、株元が肥大したら、ナイフなどで地際から株ごと切り取る。
ポイント
フェンネルのオススメ料理について
葉は生でサラダや魚介類のマリネなどに利用する。ソテーした魚の香りづけやスープなどにも利用できる。
種子はスパイスとして利用されるが、インドでは、食事の後の口なおしや矯臭などとしても利用されている。
フローレンスフェンネルは、セロリのような独特の風味があり、生でサラダとして利用される他、炒めたり、焼いたり、煮込んだりしても食べられる。