オオムギの解説
品種は大別すると、二条オオムギ、六条オオムギ、ハダカムギに分かれる。
二条オオムギは主にビールの原料に使用され、六条オオムギは押し麦等の雑穀や麦茶に加工される。両品種は、皮が実と糊状のもので固着していて脱穀しづらい皮ムギ。
一方、ハダカムギは脱穀が容易で、主に麦味噌の原料の他、雑穀としても利用される。
草丈20cm~30cmで刈り取った若葉は、青汁の原料にもなる。また、若葉は猫などのペット食用としても利用されている。生育には冷涼な気候を好み、秋に種をまいて、翌年の初夏から夏に収穫する。
家庭菜園では、風避けやバンカープランツ、敷き藁としての利用価値もある。
家庭菜園のオオムギの育て方について
栽培適期
発芽適温10℃~15℃、生育適温20℃以下。10月~11月頃に種をまいて越冬させ、翌年6月頃に収穫する。
土壌の準備
pH6.0~6.5の土壌を好むので、酸度調整が必要な場合は、石灰を混ぜて中和する。堆肥などの腐植物に加え、肥料は、チッソ、リン酸、カリをバランスよく含む肥料を施すが、多肥の必要はない。
栽培方法
条間30cmの溝を作り、種をすじまきにする。覆土の厚さは3cm~5cm。播種後はしっかりと鎮圧して水遣りをする。発芽したら、霜による根浮き防止や根張りと分けつ促進の為に、年内に1度と年明けに2度程、麦踏みをする。
追肥は、生育状況をみて2月上旬と3月上旬に行い、同時に土寄せも行う。
収穫
出穂後40日前後が目安。穂首が黄金色に変わって垂れた頃、粒を指で押してみて十分な硬さを感じたら収穫適期。株ごと刈り取って乾燥させる。収穫が早過ぎると穂に実が入っていなかったり、遅くなると茎が折れたり入梅してしまうので、適期の収穫を心掛ける。
食用としない場合には、早めに刈り取って乾燥させるとよい。
青汁に利用する際には、冬の間や春先に、草丈20cm~30cmに育ったものを刈り取る。
ポイント
- 種まきが早過ぎたり遅すぎたりすると、生育過剰や生育不良で病害に遭いやすくなる為、適期に種まきをする。
- 浅く種まきすると鳥の食害に遭いやすい為、注意する。不織布などをベタ掛けして防除してもよい。
- 3月以降の立茎後は、麦踏みをしない。
- 収穫が遅れても鳥の食害に遭うので、注意する。
オオムギのコンパニオンプランツ一覧
オオムギのオススメ料理について
六条オオムギは、皮つきのまま煎れば、麦茶として利用できる。また、麦を発芽させた麦もやしを乾燥して麦芽を作り、もち米粥に加えれば麦芽糖になる。
六条オオムギやハダカムギは、精麦、精白できれば、米粒麦として米に混ぜて炊いたり、煎って粉に挽き、はったい粉などを作る事ができる。