インゲンマメ

一般に、サヤインゲンやインゲンと呼ばれ、豆が肥大する前の若莢を食用とする。関西では、年に3回収穫できるとして、三度豆とも呼ぶ。専用種の完熟豆は、穀物(豆)として食される。
インゲンマメの写真 出典: photo AC
野菜分類
まめ類
野菜科目
マメ科
別名
インゲン、サイトウ(菜豆)、サンドマメ(三度豆)
漢字
隠元豆
英名
common bean
学名
Phaseolus vulgaris
家庭菜園の育てやすさ

インゲンマメの解説

豆が肥大する前の若莢を食用とする。大別すると、丸莢、平莢、丸平莢種があり、つるあり種とつるなし種がある。

近年は、莢にすじのない品種が多い。莢が長い品種や、緑色の他に紫色や黄色の莢の品種がある。

つるあり種は支柱を立てたりネットを設置する必要があるが、生育期間が長く、収穫量も多い。

つるなし種は支柱の設置が不要だが、生育期間が短く、収穫量はつるあり種に比べると少ない。大量の収穫が必要ない場合や初心者は、つるなし種が手軽。

家庭菜園のインゲンマメの育て方について

栽培適期

発芽適温は23℃前後、生育適温は15℃~25℃。一般的な作型は、初夏(一般地では5月頃)に種をまいて、夏から秋にかけて収穫する。

土壌の準備

pH6.0~6.5の土壌を好むので、酸度調整が必要な際には石灰を混ぜて中和する。元肥は、リン酸がやや多く、チッソ、カリをバランスよく含む肥料を少なめに施す。

つるあり種は特に、チッソが多すぎると、過繁茂(葉ボケ)となり、莢つきが悪くなる事があるので、チッソの量には注意する。

地温の保持や乾燥防止に、畝にポリマルチを張るとよい。

栽培方法

地温が十分に上がった5月初旬頃に種まきをする。つるあり種は株間を30cm~40cm、つるなし種は株間を25cm~30cmとり、1ケ所に種を3、4粒まいて、本葉2枚頃までに1ケ所に2株を残して間引きする。ポットで苗作りをして定植してもよい。

つるあり種は、つるが伸び始める頃(本葉5~6枚)より前に、支柱やネットを設置する。

追肥は、開花が始まった頃から定期的に行う。

収穫

莢が膨らんできたら摘み取る。一般的なもので、開花から10~15日後、莢の長さが12~13cmの頃が目安。

とり遅れると硬くなって食味が悪くなるので、早めの収穫を心掛ける。

ポイント

  • 発芽前に水を多く遣り過ぎると、種豆が腐って発芽しない事があるので注意する。
  • 種まき後から本葉が開くまでは鳥害に遭いやすいので、トンネル設置や不織布のベタ掛けで防御する。
  • 開花から莢が太る頃に水分が不足すると、落莢や変形果が多くなるので、適宜水遣りをして、土壌が乾燥しないようにする。
  • つるあり種は、親蔓が支柱やネットの先端まで伸びたら摘芯し、子蔓の発生を促す。子蔓も親蔓と同様に、支柱やネットの先端まで伸びたら摘芯するとよい。
  • つるなし種は、莢が肥大すると上部が重くなり株が不安定になるので、株元に土寄せをして倒れないようにする。短い支柱を添えるなどしてもよい。

インゲンマメに発生する病気や生理障害一覧

インゲンマメのオススメ料理について

加熱して食する。茹でて和えものやサラダ、ピクルスにしたり、炒めたり、揚げたりして食する。彩りとして、さっと加熱したものを煮ものに添えたり、つけあわせ等にもよく使われる。

長く加熱すると色が悪くなるので、色を生かしたい場合には注意する。紫色のインゲンマメは、加熱により緑色に変わる。

大量に収穫したインゲンマメは、軽く茹でてから冷凍しておくと、彩りに少量必要な際に便利。

最終更新日:
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