フジマメ

藤の花に似た花をつける為、フジマメという名がついたと言われる。熟した豆も食べられるが、主に若莢を食用にする。「千石豆」や「つる豆」、「インゲンマメ」など、地方によって様々な呼び名があり、加賀野菜のひとつにも数えられる。
野菜分類
まめ類
野菜科目
マメ科
別名
センゴクマメ(千石豆)、アジマメ(味豆)
漢字
藤豆
英名
hyacinth bean
学名
Lablab purpureus
家庭菜園の育てやすさ

フジマメの解説

「千石豆」や「つる豆」など、地方によって様々な呼び名があり、栽培が多い関西地方では「インゲンマメ」と呼ばれる事もある。藤の花を逆さにしたような形の花房をつけ、莢はエンドウマメに似た形状で、独特の芳香がある。

高温性の植物で乾燥にも強く、蔓は旺盛に伸び、非常に多産。収穫時に花房を傷めなければ、30日~40日後に再び同一花房に着莢するという性質を持つ。

白花と赤花品種があり、白花品種の方が莢が柔らかく香りがよいといわれる。つるなし品種もある。

栽培は容易で花が美しい事から、観葉植物としての人気も高い。

家庭菜園のフジマメの育て方について

栽培適期

発芽適温は25℃~30℃、生育適温は23℃~28℃。気温が十分に上がった5月頃に種をまく。

土壌の準備

土壌の適応性は高いが、pH6.0~6.8程度になるように石灰などで酸度調整をするとよい。

元肥は、リン酸・カリをバランスよく施し、チッソは通常の半量程度でよい。チッソが多いと、葉ばかりが繁って莢つきが悪くなる事があるので、注意する。

地温保持や乾燥防止に、畝にポリマルチを張るとよい。

栽培方法

つるあり種は株間を30cm~40cm、つるなし種は株間を25cm~30cmとり、1ケ所に種を3、4粒まいて、本葉3~4枚頃までに1ケ所に1~2株を残して間引きする。ポットで苗作りをして定植してもよい。

つるあり種は、つるが伸び始める頃より前に支柱やネットを設置する。

追肥は、開花が始まった頃から定期的に行う。

収穫

莢が7~8cm程になった頃が収穫適期。次々に実り莢の肥大が早いので、どんどん収穫する。とり遅れると莢が硬くなって食味が落ちるが、完熟させれば豆が食べられる。

ポイント

  • 発芽前に水を多く遣り過ぎると、種豆が腐って発芽しない事があるので注意する。
  • 種まき後から本葉が開くまでは鳥害に遭いやすいので、トンネル設置や不織布のベタ掛けで防御する。
  • 蔓が旺盛に繁るので、つるあり種は、生育後半は適宜混み合った蔓を剪定して整理するとよい。

フジマメに発生する病気や生理障害一覧

フジマメのオススメ料理について

若莢はインゲンマメやサヤエンドウなどと同様に調理して食べられる。筋がある為、取り除いてから調理する。さっと下茹でして和え物やサラダにしたり、炒めたり、煮たり、揚げたりして食べられる。

完熟豆は漢方薬や薬膳としても利用されるが、弱い毒性があるので、多量に摂取しないように注意する。

最終更新日:
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