チャービルの解説
細かな切れ込みのある柔らかく繊細な葉をもつハーブで、パセリをマイルドにしたような風味がある。
フランス料理などの西欧料理に多く用いられ、加熱すると風味が飛ぶので、生葉を菓子や料理の仕上げにあしらう事が多い。
春と秋に種をまいて育てるが、直根性で移植を嫌うので、種は栽培地に直播きをするとよい。多数の株が必要ない場合や初心者は、苗を植えて育てる事もできるが、植え付けの際に根を傷つけないように注意して扱う。生育には冷涼な気候を好み、夏の強光や高温、乾燥を嫌う。
家庭菜園のチャービルの育て方について
栽培適期
発芽適温は20℃前後、生育適温は15℃~20℃。春(3月~4月頃)や秋(9月~10月頃)に苗を上摘化、種をまいて育てる。
土壌の準備
pH6.0~7.0の土壌を好むので、酸度調整が必要な際には石灰を混ぜて中和する。堆肥などの腐植物に加え、元肥はチッソ、リン酸、カリをバランスよく含む肥料を施す。
強光の当たらない明るい日陰が栽培場所に向く。
栽培方法
株間20cmで苗を植え付ける。種から育てる場合には、種を3~4粒ずつ点まきしてごく薄く覆土し、発芽したら適宜間引いて、本葉3~4枚頃までに1本立ちにする。ポットなどに種をまいて、本葉3~4枚頃まで育苗してから定植してもよいが、本来は移植を嫌う植物である為、定植の際には、根を傷つける事がないよう、根鉢を崩さずに丁寧に植え付ける。
追肥は、真夏と真冬を除く生育期に、1ケ月に1~2度の割合で定期的に施す。
春から初夏にかけてトウ立ちするが、花芽をつけると葉茎が硬くなって風味が落ち、また、開花して結実した後には株が枯れる為、長く収穫を続ける為には、花芽は早めに摘み取る。
収穫
草丈が20cm前後に育ったら、必要な分だけ都度、外葉から柔らかい葉茎を摘み取る。
ポイント
- 乾燥に弱い為、水切れしないように注意する。
- 真夏の強光や高温、乾燥を嫌うので、遮光ネットなどで遮光したり、土壌の乾燥防止に敷き藁などをするとよい。
チャービルに発生する病気や生理障害一覧
チャービルのオススメ料理について
加熱すると風味が飛んでしまうので、生葉を利用する。サラダに混ぜたり、スープの浮き実によい。
卵と相性がよいので、きざんでオムレツに加えたり、ソテーなどの魚料理の仕上げに散らしたりしても合う。バターに混ぜてハーブバターにすれば、冷凍保存もできる。
香りがマイルドなので、デザートに彩りとしてあしらっても邪魔にならない。