出典: メロンの解説
生育に高温と乾燥を好む夏野菜。表皮に網目状の凹凸があるネットメロンと網目のないノーネットメロンに大別され、果肉はグリーンの他に、オレンジ色、白色などがある。
メロンは、温度管理や水分管理が難しく、栽培難易度が高いが、露地栽培に適した品種の接ぎ木苗を購入すれば、比較的栽培しやすい。一般に、ネットメロンより、ノーネットメロンの方が栽培は容易。
蔓が伸びる為、栽培にはやや広い土地が必要だが、支柱やネットで作った棚で立体栽培すれば、狭い場所でも栽培できる。
家庭菜園のメロンの育て方について
栽培適期
生育適温は、昼間が25℃～28℃、夜間は18℃～20℃。十分に気温が上がった5月頃に苗を植え付ける。
土壌の準備
pH6.0～7.0の土壌を好むので、酸度調整が必要な際には石灰を混ぜて中和する。
堆肥などの腐植物に加え、元肥はチッソ、リン酸、カリをバランスよく含む肥料を、少なめに施す。元肥が多いと過繁茂（つるボケ）となり、実つきや果実の肥大が悪くなる事があるので注意する。
地温保持に畝にポリマルチを張るとよい。
栽培方法
株間を60cm程とって、本葉3～4枚程度に育った苗を植え付ける。定植したら、たっぷりと水遣りをする。
仕立て方は様々あるが、質のよい果実を収穫する為には、親蔓を本葉4～5枚で摘芯して、生育のよい子蔓2本を育てるとよい。各蔓は25節前後で摘芯し、11節～15節から伸びる孫蔓2本に1果ずつ着果させる1株4果採りにする。
着果させた蔓は、葉を2～3枚残して摘芯し、生育のよい果実を選んで、その他は早めに摘果する。また、子蔓の先端の孫蔓3本を遊び蔓として残す他は、孫蔓はすべて取り除く。
ノーネットメロンのプリンスメロンは、子蔓4本を伸ばし、6節以降の孫蔓に3果を着果させ、1株で12果採りする事もできる。
追肥は、果実が卵大に育った頃に行う。
収穫
品種によって異なるが、開花後40日～60日が目安。果実の付け根付近の葉が黄変してきたら、試し採りをしてみるとよい。収穫後は常温で数日間追熟させると甘みが増す。
ポイント
- 根から感染する病気に強い接ぎ木苗が育てやすい。
- 雌雄異花植物である為、栽培する株数が少ない場合には早朝に人工授粉を行うと、着果の確率が高くなる。
- 地這い栽培の場合には、泥はねなどで蔓が汚れたり傷まないよう、敷き藁などをして蔓を這わせるとよい。
- 果実が熟してくるとカラスなどの食害に遭いやすい為、防鳥ネットや目の粗いカゴなどで果実を覆って防御するとよい。
メロンに発生する病気や生理障害一覧
メロンのオススメ料理について
主に、カットしてそのまま生食するのが一般的。ジュースにしたり、菓子などに使う頃もできる。
摘果したメロンは、瓜のように漬けものにしても食べられる。
