エンドウ

エンドウには大別して、サヤエンドウ、スナップエンドウ、実エンドウの三種類がある。晩秋頃に種をまき、越冬させて翌春以降に収穫する。
エンドウの写真 出典: photo AC
野菜分類
まめ類
野菜科目
マメ科
別名
エンドウマメ、ノラマメ、グリンピース、サヤエンドウ(莢豌豆・絹莢)
漢字
豌豆
英名
pea
学名
Pisum sativum
家庭菜園の育てやすさ

エンドウの解説

エンドウには大別して、豆が膨らむ前の若莢を利用するサヤエンドウと、豆がやや大きく膨らんだ頃の莢を利用するスナップエンドウ、莢の中の十分に大きくなった豆を利用する実エンドウがあり、それぞれに適した品種がある。収穫までの期間は、実エンドウ、スナップエンドウ、サヤエンドウの順に長い。

つるあり種とつるなし種があり、つるあり種は長い支柱を立てたりネットを設置する必要があるが、生育期間が長く収穫量も多い。つるなし種は半蔓性で蔓が長く伸びない為、短い支柱と横紐を張れば十分だが、生育期間が短く、収穫量はつるあり種に比べると少ない。

大量の収穫が必要ない場合や初心者は、つるなし種が手軽。生育初期に一定の低温に遭わないと花芽を生じない性質をもつ為、晩秋頃に種をまき、越冬させて栽培するのが一般的だが、春先から栽培できる品種もある。

家庭菜園のエンドウの育て方について

栽培適期

発芽適温15℃~20℃、生育適温12℃~18℃。10月末~11月中旬頃に種をまいて幼苗で越冬させ、春以降に収穫する。

土壌の準備

pH6.5~7.0の中性寄りの土壌を好むので、酸度調整が必要な際には石灰を混ぜて中和する。堆肥などの腐植物に加え、元肥は、リン酸がやや多く、チッソ、カリをバランスよく含む肥料を少なめに施す。チッソが多すぎると、過繁茂(葉ボケ)となり、莢つきが悪くなる事があるので、チッソの量には注意する。

地温の保持や乾燥防止に、畝にポリマルチを張るとよい。

栽培方法

つるあり種は株間を30cm~40cm、つるなし種は株間を20cm~30cmとり、1ケ所に種を3、4粒まいて、本葉2枚頃までに1ケ所に2株を残して間引きする。ポットで苗作りをして定植してもよい。

春になると蔓が伸び始めるので、支柱やネットを設置する。つるあり種は2m程の支柱を、つるなし種は1m程の支柱を立てる。

追肥は、2月中旬頃と開花が始まった頃、着莢期に行う。

収穫

サヤエンドウは豆が膨らむ前に、スナップエンドウは豆がやや大きく膨らみ、莢に厚みが出た頃、実エンドウは豆が十分に膨らみ、莢にしわが生じた頃に、莢を摘み取って収穫する。

ポイント

  • 最も寒さに強い本葉2~3枚頃の幼苗で越冬させるとよい。厳寒期までに大苗に育つと霜害で枯死する事もある為、種の早まきは避ける。越冬時までに株が育ちすぎた場合や小さすぎる場合には、しっかりとした防寒策を施す。
  • 発芽前に水を多く遣り過ぎると、種豆が腐って発芽しない事があるので注意する。
  • 種まき後から本葉が開くまでは鳥害に遭いやすいので、トンネル設置や不織布のベタ掛けで防御する。
  • 開花期に水分が不足すると落花が多くなるので、適宜水遣りをして、土壌が乾燥しないようにする。

エンドウに発生する病気や生理障害一覧

エンドウのオススメ料理について

莢ごと利用するサヤエンドウ、スナップエンドウは、さっと茹でてサラダや和え物にしたり、炒めものや揚げものに使われる。煮ものや混ぜご飯の彩りとしてもよく利用される。茹ですぎると色が悪くなるので、加熱時間は短い方が緑が美しい。

莢から豆を取り出して利用する実エンドウも、茹でてサラダや炒め物、揚げものや煮ものにされる他、豆ごはんにも使われる。魚や肉などの練りものやコロッケなどに混ぜる事もある。

また、ペーストにしてポタージュにするのもよい。

最終更新日:
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