コナジラミ

白色のハエのような虫で、成虫、幼虫共に植物の葉裏に寄生して吸汁する。
害虫の発生時期
4月 〜 10月
春から秋

コナジラミの解説

野菜類を加害するコナジラミ類には、オンシツコナジラミ、タバココナジラミ(バイオタイプが異なるシルバーリーフコナジラミを含む)等がおり、いずれも成虫、幼虫共に多くの植物の葉裏に寄生して吸汁する。

成虫は体長2mm前後の白色のハエのような虫で、寄生作物に触れると一斉に飛び立つ。

幼虫は体長1mm~2mmの緑色や黄色の小判形をしており、殆ど移動しない。

卵は葉裏に産み付けられ、適温下では23日~28日で成虫となって発生を繰り返す。

温室などのハウス施設での発生が多く、露地での発生は比較的少ないが、6月~9月頃の高温乾燥期には露地でも多発する事がある。

寒さに弱い為、暖地以外では露地での越冬はできないが、ハウスなどの加温施設では越冬して通年被害をもたらす。

家庭菜園でのコナジラミの被害内容について

ナストマトなどのナス科作物や、キュウリなどのウリ科作物、まめ類アブラナ科作物などを始めとした多くの作物に寄生し、吸汁による生育阻害に加えて、ウイルス病を媒介したり、排泄物によるスス病発生などの被害をもたらす。

また、寄生により作物の葉や葉柄、葉脈などが白化したり、トマトなどは果実の着色ムラが発生する事がある。

家庭菜園でのコナジラミの予防について

目合いの細かい防虫ネット(0.8mm以下)で被覆して、成虫の侵入、産卵を防止する。

光の反射を嫌うので、畝にシルバーマルチを敷くのも効果があるといわれる。

乾燥を好む性質があるので、灌水時には葉裏にも水をかけて乾燥を防ぐ。

家庭菜園でのコナジラミの対策について

無農薬

黄色に集まる性質がある為、黄色の粘着板などを設置して誘引し、駆除する。

補殺する。卵や幼虫、蛹などは指で潰したり、歯ブラシなどを使ってこすり落とす。また、粘着テープなどを使って駆除する。

牛乳や油石鹸水等を幼虫のついた葉裏に噴霧して窒息させる。 * 牛乳は水などで希釈せずに原液のまま使用する。 * 油石鹸水は、油(植物油など)1:水50の割合に石鹸水少々をよく混ぜ合わせて作る。 * その他、海草のフノリを水で戻した際の水や、でんぷんのりを水で溶いたものに少量の石鹸水を混ぜたものも同様の効果がある。

いずれも、噴霧してしばらくおいた後に洗い流すとよい。

農薬

粘着君、ベニカスプレー、モスピラン、オルトラン、アルテリック乳剤、ベストガードなどを散布する。

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