灰色カビ病

植物の葉、茎、花、果実などの地上部のあらゆる部位に発生し、進行すると病斑表面が灰色のカビで覆われる。
カナ
ハイイロカビビョウ
病気の発生時期
3月 〜 12月

灰色カビ病の解説

病原はボトリチスと呼ばれる糸状菌で、20℃前後の気温と多湿条件で発生し、病斑上に形成された胞子が風で飛散して伝染する。

多くの種類の植物に発生し、感染すると最初は水浸状の病斑を生じ、やがて表面が灰色のカビで覆われる。

病斑は葉、茎、花、果実などの地上部のあらゆる部位に発生するが、特に果実に発生すると被害が大きい。

施設栽培やビニールトンネル栽培で12月~4月頃にかけて発生する事が多いが、5月~6月頃に降雨が続くと露地栽培でも発生しやすい。

家庭菜園での灰色カビ病の被害内容について

光合成が阻害される為、作物の生育が悪くなり、衰弱する。幼苗に発生したり、多発すると株全体がカビで覆われて枯死する。

果実が侵されると、減収する。

家庭菜園での灰色カビ病の予防について

  • 多湿にならないように排水性のよい土壌作りに努める。
  • 密植やチッソ過多による過繁茂が発病や伝染を助長する為、密植にならないよう注意すると共に、適切量の施肥を心掛ける。
  • 落花や落果、落葉は放置せずに取り除いて処分する。
  • 胞子は罹病株の残渣でも生存する為、残渣は畑に残さず処分する。
  • 低温時のビニールトンネル栽培では、多湿とならないように適度に換気を行う。

家庭菜園での灰色カビ病の対策について

無農薬

発病初期であれば、病斑が発生した葉などを摘葉して処分すれば、拡大を防止できる。また、重曹液(水で500倍~1000倍程度に希釈したもの)を散布する事で、病原菌の胞子形成や発芽を抑え、拡大を防止できる事がある。

農薬

トップジン、ダニコール、カリグリーン、ボトキラー、ベンレートなどを散布する。

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