- 害虫の発生時期
-
4月
〜
10月
春から秋
カメムシの解説
カメムシは、カメムシ科の陸生昆虫の総称で、日本には約90種類程が分布している。大きさ、形態、体色は様々で、体長5mm程の小さなものから約1、2cmのもの、丸型や楯型、細長い体型のもの、緑色や茶色の体色や、黄色や赤色などの鮮やかな色の斑模様をしたもの等がいる。
日本全域でほぼ一年中見られるが、多くは秋に羽化して成虫となり、落ち葉の下や壁の隙間などで越冬して、春になると活動を再開する。初夏に産卵して子孫を残すと夏に寿命を終えるが、孵化したカメムシは幼齢幼虫の頃から作物を加害する為、被害は梅雨時頃から初秋頃までが最も多い。
触れると不快な臭いを発する為、不快害虫としても知られる。一方で、ヒメハナカメムシ類など、アザミウマやハダニなどの害虫を捕食する為、益虫とされる種類もいる。
家庭菜園でのカメムシの被害内容について
様々な種類がそれぞれが好む果樹や野菜、稲などの果実や新芽、茎葉などに飛来して吸汁する事で被害を与え、加害された果実は吸汁跡が凹んだり腐敗し、落果する事もある。
野菜では特にナス科やウリ科、マメ科に被害が多く、豆類は莢入りが悪くなり、新芽や茎葉などは奇形となったり、生育が悪くなる。
家庭菜園でのカメムシの予防について
成虫は飛来して加害する為、草丈が低い作物(蔓なしの豆類など)は、カメムシの発生時期には防虫ネットのトンネルなどを設置して侵入を防ぐなどすると効果がある。
葉裏などに産み付けられた卵を発見したら、孵化する前に駆除する。見つけ次第補殺して、繁殖を防ぐ。
雑草地が住処になりやすいので、作物の周りは雑草を繁らせない。
家庭菜園でのカメムシの対策について
無農薬
カメムシは他所から次々に飛来する為、駆除は困難だが、見つけ次第、手や粘着テープで捕捉したり、水を入れたコップなどに落としていくなどして、補殺する。
燻香やハッカ、酢の匂いを嫌うという説があるので、水で数百倍に希釈した木酢液や竹酢液、酢、薄荷油などを数日おきに散布してみる。
果実類には硬質の紙袋を二重掛けしたり、果実に密着しないように袋掛けをすると、カメムシは吸汁できない。
農薬
ベニカベジフルスプレー、スミチオン乳剤、マラソン乳剤、ベニカ水溶剤、ベストガード粒剤、トレボン乳剤、ダントツ(粒剤、水和剤など)を散布する。