- カナ
- エキビョウ
- 病気の発生時期
- 5月 〜 10月
疫病の解説
病原は数種の糸状菌で、雨風や灌水等により水媒感染する。
葉や茎が感染すると水浸状の病斑が生じ、病斑は次第に拡大して暗緑色や暗褐色の大型病斑となる。
果実では未熟果に発生が多く、やや窪んだ暗褐色の病斑が生じて腐敗する。
いずれも降雨が続く多湿時には病斑表面に白色のカビが発生し、乾燥すると枯れたり破れやすくなる。
梅雨時や秋の長雨の時期等、比較的低温で湿度が高い時期に発生しやすく、また、排水が悪い土壌やチッソ過多の土壌でも発生しやすい。
多くの種類の植物に発生するが、特にジャガイモやトマト、ピーマンなどのナス科作物の被害が大きい。
ジャガイモは、塊茎が発病すると腐敗軟化する(塊茎腐敗病)。
家庭菜園での疫病の被害内容について
生育不良となる。多発すると株が枯死する。
果実や芋の腐敗により減収する。
家庭菜園での疫病の予防について
- 連作を避ける。
- 排水のよい土壌作りに努める。高畝にして排水性を高める事も効果がある。
- ジャガイモなどは種イモ感染する為、消毒済みのものを使用する。
- 病原を含んだ水の跳ね返り防止に、敷き藁やビニールなどでマルチングを行う。また、雨避け栽培も効果がある。
- チッソ過多などの多肥を避ける。
- 罹病株の残渣は畑に残さず、処分する。
- 殺菌作用があるとされる酢水(酢を水で20倍~50倍に希釈)や木酢水(木酢液を水で700倍~1000倍に希釈)、スギナ液を定期的に株に散布すると、効果がある事がある。
スギナ液: スギナを天日干しして十分に乾燥させ、5g程度を1リットルの水で煮出したもの。石鹸水を加えると展着効果がある。日持ちはしない。
家庭菜園での疫病の対策について
無農薬
ごく初期であれば、病葉などを摘葉すれば拡大を防止できる。
農薬
サンボルドー、ダニコール、ジマンダイセンなどを散布する。