ヒョウタンゾウムシ

ゾウの鼻に似た頭部をもつ甲虫類。成虫が作物の葉を、幼虫が根部を食害する。
害虫の発生時期
4月 〜 10月
春から秋

ヒョウタンゾウムシの解説

ゾウの鼻に似た頭部をもつ甲虫類で、主にトビイロヒョウタンゾウムシとサビヒョウタンゾウムシの2種類が発生する。

成虫はヒョウタン型の体型が特徴で、体長は6~9mm程度、体色は灰褐色や黒褐色。飛ぶ頃ができない為、歩行や、人間についたり苗や残渣の運搬によって移動する。幼虫は体長8mm程度(老齢)の頭部が褐色、胴体は乳白色や黄白色のイモムシ。

成虫や幼虫で越冬し、越冬成虫は4月頃から活動を開始して作物の葉の食害を始め、越冬幼虫は7月~8月頃に羽化して食害を始める。

越冬成虫は5月頃より産卵を開始し、孵化した幼虫は地中に潜って作物の根部を食害する。

加害対象植物の範囲は広い。

家庭菜園でのヒョウタンゾウムシの被害内容について

幼苗の頃に成虫に葉を食害されると、生育が阻害されたり枯死する事がある。収穫前に食害されると、葉菜類は美観を損ねる。

幼虫に根部を食害されると、作物の生育は抑制され、被害が酷い場合には枯死する場合がある。

根菜類いも類は食用部が食害される為、美観を損ねたり、食害跡から腐敗して減収する事がある。幼虫被害は、葉菜類ではネギ類、根菜類ではニンジンゴボウの被害が甚大で、ラッカセイは莢の表面を齧られたり莢を破って中の子実を食害され、減収する。

家庭菜園でのヒョウタンゾウムシの予防について

6月頃まで作付けを遅らせる事により、土中にいる越冬幼虫は餌を得られずに餓死すると言われている。その際には餌となる植物の根や残渣を残さないように管理する。また、8月から10月頃まで作付けをしなければ、その畑では越冬をしないとも言われる。

ニンジンネギゴボウラッカセイなどの、ヒョウタンゾウムシが特に好む作物の連作を避ける。

成虫は雑草や冬季の作物の株元、枯れ草の下などで越冬する為、雑草や落ち葉、枯れ草などを畑に残さない。

成虫が活動する時期には作物を目合いの細かい防虫ネットなどで被覆して、侵入や産卵を防ぐ。

家庭菜園でのヒョウタンゾウムシの対策について

無農薬

成虫を発見したら補殺する。

農薬

コテツ、ノーモルト乳剤、トクチオン細粒剤Fなどを散布する。

家庭菜園でヒョウタンゾウムシが発生しやすい野菜一覧

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