- 害虫の発生時期
-
5月
〜
10月
春から秋
チャノホコリダニの解説
ダニの仲間で、成虫、幼虫共に主にナスやピーマンなどの果菜類の新芽や花、幼果に寄生して吸汁する。
成虫は体長0.2mm程と極小の為、肉眼では発見しづらいが、作物の新芽が萎縮したり葉が奇形になる、葉裏が光沢を帯びて褐変するなどの症状が現れたら、チャノホコリダニが寄生している可能性が高い。
露地栽培では5月頃から被害が発生するが、繁殖速度が極めて速く、特に夏の高温期には多発する為、梅雨明けから9月頃までの被害が著しい。
家庭菜園でのチャノホコリダニの被害内容について
新芽に寄生されると、葉が萎縮したり奇形になって芯止まりとなり、生長が止まる事がある。蕾や花に寄生されると、花弁が変色したり奇形花になり、幼果への寄生では、寄生箇所が灰色のサメ肌状になる。茎や果実のヘタ部分も、寄生されると灰褐色になる。
多発すると作物の生長に多大な影響を及ぼし、減収したり、良果の収穫が望めなくなる。
家庭菜園でのチャノホコリダニの予防について
発生源となる雑草地を作らない。また、害虫の寄生のない健全な苗を購入する。
高温乾燥の気候で多発する為、朝や夕方に葉裏を中心に勢いよく散水し、葉裏を洗い流すと共に湿度を保つとよい。
家庭菜園でのチャノホコリダニの対策について
無農薬
牛乳や油石鹸水等を直接噴霧して窒息させる(液がダニを被膜して、気門を塞ぐ)。
- 牛乳は水などで希釈せずに原液のまま使用する。
- 油石鹸水は、油(植物油など)1:水50の割合に石鹸水少々をよく混ぜ合わせて作る。
- その他、海草のフノリを水で戻した際の水や、でんぷんのりを水で溶いたものに少量の石鹸水を混ぜたものも同様の効果がある。
いずれも、噴霧してしばらくおいた後に洗い流すとよい。但し、卵には効果がない為、頻繁に作業を行う必要がある。 朝や夕方に葉裏を中心に勢いよく散水し、ダニを洗い流す。
無農薬での駆除は困難だが、ナスなどは更新剪定の時期に被害葉、枝部分を大きく剪定するなどして、寄生部分を除去する。その際は、剪定枝などの残渣を畑に残さない。
農薬
アーリーセーフ、ケルセン乳剤、モレスタン水和剤、アファーム乳剤、エンセダン乳剤、ガンバ水和剤などを散布する。抵抗性がつきやすい為、数日おきに薬剤を替えて散布する必要がある。