オクラ

果実の粘りが特徴の、真夏に旺盛に生育する熱帯性植物で、若い莢を食用にする。ハイビスカスと同じ仲間で、花が美しい。
オクラの写真 出典: photo AC
野菜分類
果菜類
野菜科目
アオイ科
別名
アメリカネリ、陸蓮根(おかれんこん)
漢字
秋葵
英名
okra
学名
Abelmoschus esculentus
家庭菜園の育てやすさ

オクラの解説

真夏に旺盛に生育する作物で、高温や乾燥にも強く、草丈は1m~2mにもなる。種から育てるのも容易で、秋まで長く収穫できる。

食用になる若莢は、一般的な五角のもの、多角のもの、丸莢などがあり、色は緑色の他に、赤、白などがある。

また、花を食用とする花オクラもある。

家庭菜園のオクラの育て方について

栽培適期

発芽適温、生育適温共に25℃~30℃と高温の為、種まきは、十分に地温が上がった5月以降に行うと、発芽やその後の生育がよい。寒さに弱いので、苗を植え付ける時期も、同じ頃が適する。

適切に管理すれば、秋まで収穫を続けられる。

土壌の準備

pH6.0~6.5の土壌を好むので、酸度調整が必要な際には石灰を混ぜて中和する。堆肥などの腐植物に加え、元肥は、チッソ、リン酸、カリをバランスよく含む肥料を施すが、肥料が多すぎると草勢が強くなりすぎるので、注意する。

地温の保持に、畝にポリマルチなどを張るとよい。

栽培方法

種まき

株間を30cm程度とり、マルチを張った場合には穴を開け、1ケ所に種を4~5粒ずつ、間隔をあけて種まきする。覆土は約1cm。軽く鎮圧してたっぷりと水遣りする。

オクラの種子は、水分が浸透しづらい硬実種子の為、一晩浸水させてから種まきすると、発芽しやすい。

間引き・追肥

発芽後、本葉2~3枚の頃に、生育のよいものを1ケ所に2~3株残して他を間引く。この段階までポットで苗作りをして、定植してもよい。但し、直根で移植を嫌う為、定植のタイミングは遅れないようにする。

追肥は、一番果を収穫する頃から、定期的に行う。

その他の管理

草勢調節と病害虫予防の為に、収穫開始頃から摘葉を行う。収穫した葉より下の葉1~2枚を残して、それより下の葉や脇芽はすべて摘み取るのが基本。但し、草勢が強すぎる場合には収穫した莢より下の葉すべてを摘み取ったり、生育が芳しくない場合には多めの葉を残すなど、草勢をみて判断する。

順調に生育すると後半には草丈が2m近くになり、強風などで倒伏しやすくなる為、支柱を添えてもよい。また、草丈が高くなり、収穫作業が難しくなった場合には、摘芯して下の方の脇芽を育ててもよい。

収穫

品種にもよるが、一般的な五角オクラは、莢の長さが7~8cmになったら収穫する。莢の肥大が早く、真夏の最盛期には、開花後3日程度で収穫適期に達する為、若どりを心掛けてどんどん収穫する。

一般的なオクラは、莢が大きくなりすぎると硬くなって食味が悪くなる。丸莢のオクラは15cm程度までは柔らかいので、小まめに収穫出来ない場合には、こうした品種を選ぶとよい。

ポイント

  • ネコブセンチュウ被害が大きい(草勢が弱くなり、途中で生育が止る)作物なので、連作に注意するなど、ネコブセンチュウ対策を心掛ける。
  • 1本立てより複数本立てにして栽培する事で、草勢が強くなりすぎるのを抑制する。
  • 間引きの際には、残す株の根を傷めないよう、間引く株の株元をハサミなどで切って取り除くとよい。
  • 肥切れや極度の乾燥により、イボ果や曲がり果が発生する事があるので、状況をみて適宜灌水や追肥を行う。

オクラに発生する病気や生理障害一覧

オクラのコンパニオンプランツ一覧

オクラのオススメ料理について

一般的には加熱して食するが、鮮度のよいものは生食も可能。サラダやバーニャカウダ、ピクルス、漬けものによい。

多くは、茹でたものをおひたしや、小口切りやみじん切りにして和えものにしたり、焼いたり、炒めたり、揚げたり、煮たりして食べられる。

但し、赤色のオクラは、加熱により緑色に変わるので、色を生かしたい場合には、生食するとよい。調理の下処理に、塩をすりつけて洗うと、細かな産毛がとれて口当たりがよくなる。

また、独特の粘りは、細かく刻む程、強くなる。

最終更新日:
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