ゴボウの解説
大別すると短根種と長根種にわかれ、短根種は根長40~50cmから収穫できるが、長根種は根長1m以上に育つものもある。
栽培前の深耕や収穫時の掘り起こし作業を考慮すると、家庭菜園では短根種の方が育てやすい。
ゴボウは、春から初夏に種をまいて夏から秋冬に収穫する作型と、秋に種をまいて越冬させ、翌年初夏以降に収穫する作型がある。
主に葉茎を食用とする葉ゴボウもある。
家庭菜園のゴボウの育て方について
栽培適期
発芽適温、生育適温共に20℃~25℃。春まきでは4月~5月に種まきし、秋まきは9月~10月にかけて種まきする。秋まきでは、冬に地上部は枯れるが、春になると生長を再開する。
土壌の準備
pH6.5~7.0の中性寄りの土壌を好むので、酸度調整が必要な際には石灰を混ぜて中和する。
堆肥などの腐植物に加え、元肥は、チッソ、リン酸、カリをバランスよく含む肥料を施す。又根防止の為に土壌を深耕し、石や固い土の塊は取り除いておく。
栽培方法
すじまきの場合には種を1cm間隔で1粒ずつ、点まきの場合には種を10cm間隔で3、4粒ずつまき、しっかりと鎮圧してたっぷりと水遣りをする。覆土の厚さは5mm~1cm程。好光性種子の為、覆土は厚くしない。
発芽したら、本葉2~3枚までに株間が10cm程になるように間引く。
本葉2~3枚の頃と5~6枚の頃に追肥と土寄せをする。
秋まきでは、10月~11月頃と翌年春に追肥と土寄せを行う。
収穫
早生種では種まきから100日前後、中生、晩生種で120日~150日程が収穫適期。根の直径が2cm程からが目安。1cmの頃から若ゴボウとして収穫できる。
根を傷つけたり折る事がないよう、土を深くまで掘って慎重に引き抜く。
ポイント
- 硬実種子の為、種を一晩浸水させてからまくと、順調に発芽しやすい。
- 肥料袋や土のう袋を利用した袋栽培や、波板を使用する波板栽培をすると、収穫作業が容易になる。
- 初期生育が非常にゆっくりで雑草に負けやすい為、こまめに除草するとよい。
- 移植すると又根になりやすいので、必ず直まきし、移植はしない。
ゴボウに発生する害虫一覧
ゴボウのオススメ料理について
サラダなどの生食ができる品種もあるが、一般に加熱して利用する。茹でてサラダや和え物にしたり、炒める、煮る、揚げるなど、調理用途は広い。香りがよい為、炊き込みご飯も好まれる。
極太品種のゴボウは、中をくりぬいて詰め物をする事もできる。
ゴボウは切るとアクで変色すると言われるが、これはポリフェノールである為、白く仕上げたい場合以外は酢水に晒したり、旨みが多く含まれる皮を剥く必要はない。