ニンジン

品種は東洋系と西洋系に大別され、一般に流通しているのは短根の西洋系品種。夏まき秋冬採りの作型が栽培しやすいが、品種によっては春まき栽培もできる。ニンジンは、発芽を揃えるまでが比較的難しいとされる。
ニンジンの写真 出典: photo AC
野菜分類
根菜類
野菜科目
セリ科
別名
胡蘿蔔(こらふ)
漢字
人参
英名
carrot
学名
Daucus carota subsp. sativus
家庭菜園の育てやすさ

ニンジンの解説

品種は東洋系と西洋系に大別され、東洋系は金時ニンジンや島ニンジンなど、根長30~40cm程の長根のものが多く、西洋系は三寸ニンジンや五寸ニンジンなど、根長10cm~20cmの短根が多い。初心者は、短根の方が栽培しやすい。

ニンジンは、ミニ種や、色が黄色、紫、白、黒などのものや、生食用に開発されたフルーティーで甘みの強いもの等、品種は数多い。

夏まき秋冬採りの作型が栽培しやすいが、品種によっては春まき栽培もできる。発芽を揃えるまでが、比較的難しい。

家庭菜園のニンジンの育て方について

栽培適期

発芽適温は15℃~25℃、生育適温は18℃~21℃。夏まきでは、7月~8月にかけて種をまく。春まきは、3月中旬~4月にかけて種まきする。

土壌の準備

pH6.0前後の土壌を好むので、酸度調整が必要な際には石灰を混ぜて中和する。堆肥などの腐植物に加え、元肥は、チッソ、リン酸、カリをバランスよく含む肥料を施す。

又根防止の為に土壌を深耕し、石や固い土の塊は取り除いておく。

栽培方法

条間20cmで溝を作り、種をやや厚めにすじまきする。播種後はしっかりと鎮圧してたっぷりと水遣りをする。覆土の厚さは5mm~1cm程。好光性種子の為、覆土は厚くしない。

発芽したら、本葉2~3枚頃に株間2~3cmに、本葉5~6枚頃に株間6~10cm程になるように間引く。

最後の間引きを終えたら、追肥と土寄せを行う。

収穫

一般的な五寸ニンジンでは、種まきから110日~120日後の、根の直径が4~5cmに育った頃を目安に引き抜く。三寸ニンジンは種まきから90日前後、東洋系長根種では130日前後が収穫適期の目安。

ポイント

  • ニンジンの種子は発芽率があまり高くないので、種は多めにまくとよい。また、吸水力が低い為、発芽までは土壌を乾燥させないようにする。
  • 種まき後に不織布をベタ掛けしたり、発芽までは小まめに水遣りをする事が必要。夏まき栽培では、梅雨明け前に種まきをするとよい。
  • 初期生育が非常にゆっくりで雑草に負けやすい為、こまめに除草する。
  • 移植すると又根になりやすいので、必ず直まきし、移植はしない。
  • ニンジンは、隣株の葉が触れ合う程度の密生状態の方が初期生育がよいので、間引きは急がなくてよい。
  • 生長につれ根の頭部が地上に露出するが、日光に当たると緑化する為、土寄せは怠らない(品種によっては、根が地上に露出しづらいものもある)。
  • 生育後半に余分な栄養分や水分が多いと裂根する事がある為、過剰な追肥や水遣りは避けるとよい。

ニンジンに発生する病気や生理障害一覧

ニンジンのオススメ料理について

生食も加熱調理もできる。生でサラダや和え物、ジュースにしたり、炒める、煮る、揚げるなど、調理の幅は広い。菓子類にも利用される。

ニンジン特有の香りが気になる場合には、さっと加熱する事により抑えられる。

最終更新日:
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