萎黄病

葉が部分的に黄化萎凋し、やがて症状が株全体に及んで衰弱する。
カナ
イオウビョウ
病気の発生時期
3月 〜 10月

萎黄病の解説

イチゴアブラナ科植物を侵す病原はフザリウムと呼ばれる糸状菌で、土壌に長期間生存し、作物の根から感染して導管を侵す。

感染した株の葉は黄化萎凋し、症状が株全体に及ぶと衰弱して枯死する。

アブラナ科植物が感染すると下葉から症状が現れ、やがて半身から全身へと拡大する。

イチゴは新葉から症状が現れ、小葉や奇形葉となる。

発病株の茎の維管束は褐変し、ダイコンカブなどは切断すると根部の維管束も褐変している。

26℃~30℃の高温を好み、酸性土壌で発病しやすい。

ネギ類を侵す病原はファイトプラズマと呼ばれる細菌で、害虫のヒメフタテンヨコバイによって伝搬される。

感染すると葉は黄化し、新葉がねじれて奇形化する。進行すると株全体が黄化萎縮して叢生状態となる。

レタスニンジンシュンギクホウレンソウトマトなどが感染する事もある。

家庭菜園での萎黄病の被害内容について

導管が侵される為に養分や水分を十分に吸収できず、また光合成が阻害される為、作物が生育不良となる。生育初期に発病したり、症状が酷い場合には枯死する。

カブダイコンなどは収穫に至っても、内部の褐変により品質が著しく劣る。

家庭菜園での萎黄病の予防について

  • フザリウム繁殖防止には、連作を避けたり土壌消毒を行う。また、適正な土壌酸度に矯正し、チッソ肥料の多用を避ける。
  • センチュウが発病を助長する為、センチュウ対策を行う。
  • 種子感染する為、種は健全なものを使用する。
  • 羅病株の残渣は畑に残さない。
  • 抵抗性のある品種(品種名にYRとつくもの)を栽培する。
  • ファイトプラズマによる萎黄病予防には、ヒメフタテンヨコバイ防除策を実施する。

家庭菜園での萎黄病の対策について

無農薬

発病すると治癒はしない為、他の株に伝染しないように羅病株は処分し、次期作に向けて予防策を実施する。

農薬

フザリウム対策にはトップジン、ベンレート、バスアミドなどを土壌施用する。

ファイトプラズマによる萎黄病に対応した農薬の登録はない為、ヨコバイ防除を行う。

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