ホウレンソウ

生育には冷涼な気候を好み、一般には秋まきと春まきで栽培ができる。暑さには弱いが寒さには強く、寒さに当たると甘みを増す。
ホウレンソウの写真 出典: photo AC
野菜分類
葉菜類
野菜科目
ヒユ科
別名
ほうれん草
漢字
菠薐草
英名
spinach
学名
Spinacia oleracea
家庭菜園の育てやすさ

ホウレンソウの解説

生育には冷涼な気候を好む。暑さには弱いが寒さには強く、冬には寒風に耐える為に地面に接するように葉を広げ(ロゼット化)、葉に縮みが出て甘みを増す。

秋まきと春まきができるが、長日性植物である為、春まき栽培の際には、トウ立ちの遅い晩抽性品種を選ぶ事が必要。品種は大別すると、葉に深い切れ込みがあり根元が赤い東洋種と、葉に切れ込みがなく根元の赤みがない、または薄い西洋種、両者をかけあわせた交配種がある。

葉に縮みがある品種や葉軸が赤いもの、えぐ味の少ないサラダ向け品種などもある。

家庭菜園のホウレンソウの育て方について

栽培適期

発芽適温、生育適温共に15℃~20℃。秋まきでは9月~10月に、春まきでは3月~5月に種まきする。

土壌の準備

酸性土壌を嫌う為、pH6.3~7.0程度になるよう石灰を混ぜて酸度調整をする。堆肥などの腐植物に加え、元肥は、チッソ・リン酸・カリをバランスよく含む肥料を施す。

栽培方法

条間15~20cmで溝を作り、種を約1cm間隔ですじまきする。覆土は約1cm。播種後は軽く鎮圧してたっぷりと水遣りをする。

発芽したら、本葉2~3枚までに株間5~8cmに間引く。株間が広い方が大株に育つ。

追肥は草丈7~8cmの頃に行うが、4月以降の春まき栽培では生育が早い為、葉色が薄かったり生育が悪い場合以外は、追肥は施さなくても構わない。

収穫

草丈20~25cmに育った頃が収穫適期。株ごと抜き取るか、株元をハサミで切って収穫する。

ポイント

  • 秋まき栽培でも外灯の光などに反応してトウ立ちする事がある為、夜間でも明るい場所では栽培を避けた方がよい。
  • 外皮が硬く、透水性が低い硬実種子の為、一晩浸水させてから種まきすると、発芽しやすい。硬い外皮を取り除いたネーキッド種子や、プライミング処理(発芽促進処理)された種子もある。
  • 秋の遅い時期の種まきには、穴あきポリマルチやビニールトンネルなどの保温資材を用いると、初期生育が順調に進む。
  • 多湿に弱い為、土壌水分の過多には注意する。
  • 生育後半にチッソが過剰にあると、えぐ味が増して食味が悪くなる事があるので、肥料過多には注意する。

ホウレンソウに発生する病気や生理障害一覧

ホウレンソウのオススメ料理について

一般には、アクを除く為に下茹でしておひたしや和え物、汁物などに用いる。ソテーなどの炒め物にする場合には下茹でしなくてもよいが、えぐ味が気になる場合には、軽く下茹でしてから使用するとよい。

エグ味の少ないものは、サラダなどで生食できる。

下茹でしたからピューレにし、ポタージュやカレー、ソースに使用したり、麺や練りもの、菓子などに混ぜこむ事もできる。

最終更新日:
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