ラッカセイ

開花後に子房柄と呼ばれる部分が地中に潜って、その先端に莢が育つユニークな生態の作物。葉茎が地表を覆うように広がって育つ。
ラッカセイの写真 出典: photo AC
野菜分類
まめ類
野菜科目
マメ科
別名
ナンキンマメ(南京豆)、地豆(ぢまめ、ジーマーミ)、唐人豆(とうじんまめ)、異人豆(いじんまめ)、ピーナッツ
漢字
落花生
英名
peanut
学名
Arachis hypogaea
家庭菜園の育てやすさ

ラッカセイの解説

開花後に伸びる子房柄が地中に潜って莢をつける植物。十分に暖かくなった5月頃に種まきをして、10月頃に掘り上げて収穫する。

栽培期間は長いが、少ない肥料でよく育ち、病害虫の心配も少なく、管理にもあまり手間がかからない為、初心者でも育てやすい。

作物に有害なセンチュウ類の抑制にも効果があるといわれている。

品種は、煎り豆にしておいしいものや、茹で豆に向いたジャンボ種などがある。

固定種が殆どなので、収穫したラッカセイを保存しておけば、翌年の種豆としても利用できる。

家庭菜園のラッカセイの育て方について

栽培適期

発芽適温25℃~28℃、生育適温25℃~30℃。十分に地温が上がった5月頃に種をまき、葉茎が黄変しはじめる10月頃まで栽培する。

土壌の準備

pH6.0前後の土壌を好む。元肥は、リン酸・カリをバランスよく施し、チッソは通常の半量程度でよい。チッソが多いと、葉ばかりが繁って莢つきが悪くなる事があるので、注意する。また、ラッカセイの登熟には石灰が必要なので、石灰を十分に施す。

葉茎が地表に広がるので、畝は広めが好ましい。まだ地温が十分でない時期には、ポリマルチを張って地温を上げるとよい。

栽培方法

株間を30cm程度とり、種豆を横にして1ケ所に3粒程まき、たっぷりと水遣りをする。覆土の厚さは2cm程。本葉2~3枚に育ったら1ケ所2株に間引く。ポットで苗を育てて定植してもよい。

花が咲き始めた頃と、子房柄が盛んに伸び始めた頃に、追肥と中耕、土寄せを行う。

収穫

葉茎が黄変し始めた10月頃に、株を引き抜いて収穫する。豆が熟しすぎると食味が悪くなるので、葉茎が完全に黄変するまで待たなくてよい。

収穫したラッカセイを煎り豆にする場合には、莢を1週間~10日程天日干しして乾燥させる。茹で豆にする場合には、乾燥させずにすぐ茹でる。

ポイント

  • 発芽前に水を多く遣り過ぎると、種豆が腐って発芽しない事があるので注意する。
  • 種まき後から本葉が開くまでは鳥害に遭いやすいので、トンネル設置や不織布のベタ掛けで防御する。
  • 多湿に弱く乾燥には強いが、乾燥が激しい場合には適宜水遣りをする。特に、開花から莢が太る頃に水分が不足すると実入りが悪くなるので、土壌が乾燥しすぎないように注意する。
  • 子房柄が地中に潜りやすいよう、中耕と土寄せは適切に行う。

ラッカセイの主な品種一覧

ラッカセイに発生する病気や生理障害一覧

ラッカセイに発生する害虫一覧

ラッカセイのオススメ料理について

乾燥させた豆は保存もきく為、それを煎り豆にしたものが一般的だが、すり潰してピーナッツバターにも利用できる。

収穫したてのラッカセイの茹で豆は旬ならではの味わいがあり、そのまま食べたり、煮豆や炊き込みご飯にも利用できる。

生豆を豆乳にして、落花生豆腐(ジーマミ豆腐)にしてもよい。

最終更新日:
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