- 害虫の発生時期
- 4月 〜 10月
ウンカの解説
ウンカの主な種類はセジロウンカ、トビイロウンカ、ヒメトビウンカの三種類で、海外から飛来するものも多い。成虫はいずれも小さなセミのような外観をしている。
セジロウンカは体長3mm~4mmで背中に白色の紋があり、7月~8月に発生する為、夏ウンカとも呼ばれる。
トビイロウンカは体長4mm~5mm程で、やや褐色がかった体色をしている。セジロウンカと同時期に海外より飛来するが、繁殖して9月~10月の被害が顕著になる為、秋ウンカと呼ばれる。
ヒメトビウンカは体長3mm~4mmで胴体は黒色や茶褐色。海外から飛来したり、イネ科雑草で越冬した幼虫が春に羽化して、やがてイネに寄生する。ヒメトビウンカは吸汁被害に加えて、縞葉枯病や黒スジ萎縮病などのウイルス病を媒介し、イネの他にムギを加害する事もある。
幼虫は、種類によって黄色や薄茶色、白や灰色、茶褐色と体色は様々だが、いずれも翅が小さく菱形の体型をしており、イネの株元に群生している。
セジロウンカ、ヒメトビウンカは日本全域で発生するが、トビイロウンカは関東以似市の暖地での発生が多い。
家庭菜園でのウンカの被害内容について
吸汁により作物の生育不良を引き起こす。多発すると作物は出穂前の生育が悪くなり、全体が黄化する事がある。特にトビイロウンカが多発すると「坪枯れ」と呼ばれる深刻な被害をもたらし、減収する。
ヒメトビウンカが多発すると、ウイルス病が蔓延して減収する。
家庭菜園でのウンカの予防について
ヒメトビウンカはイネ科植物に寄生して越冬、繁殖する為、周辺のイネ科雑草を除草する。
小さな畑や水田であれば、目合いの細かい防虫ネットで作物を被覆して飛来する成虫の侵入を防止する。
トビイロウンカの発生地では、早生種のイネを栽培するなどして、多発する前に収穫を終えるようにする。
家庭菜園でのウンカの対策について
無農薬
発生してからの無農薬防除は困難だが、家庭菜園規模ではあまり問題とならない。
農薬
アドマイヤー、スタークル、アプロードなどを時期に応じて散布する。