- カナ
- アカカビビョウ
- 病気の発生時期
- 5月 〜 11月
赤カビ病の解説
病原は糸状菌のフザリウム属菌の一種で、雨風により胞子が飛散して伝染する。
ムギ類(コムギ、オオムギ)では茎、葉、葉鞘、幼苗などに発生する事もあるが、主に穂が侵される。
発病すると出穂期から乳熟期にかけて穂の一部又は全部が褐色になり、穎(えい)の合わせ目に桃色のカビ(分生胞子)が発生する。
穂軸が侵され、発病部から上部が枯死したり、穂首が侵されて白穂になったりするなど、発病株は稔実が悪く、多発すると大きく減収する。また、ムギ類の赤カビ病は人畜が食すると中毒症状を起こすカビ毒を生成する為、注意が必要。
出穂前後から乳熟期にかけて温度が高く、曇天や小雨が続く高温多湿条件で多発しやすい。
ダイズでは8月中旬以降に莢に発生する。初め淡褐色の病斑が生じ、病勢が進行すると病斑は莢の全面に広がって莢の子実は腐敗する。病斑上には白色や淡桃色の胞子堆を生じる。
結実期から成熟期にかけて降雨が多い多湿条件で多発する。
家庭菜園での赤カビ病の被害内容について
ムギ類では稔実が悪くなり、大きく減収する。
ダイズでは子実の腐敗により減収する。
家庭菜園での赤カビ病の予防について
健全な種子を使用する。
ムギ類では発病が少ない品種を選定して栽培する。
家庭菜園での赤カビ病の対策について
無農薬
発病部は早期に摘み取る、または抜去して伝染防止に努める。残渣は伝染源となる為、畑に残さない。
農薬
ムギ類にはトップジンM、シルバキュア、ワークアップなどを適期に散布する。
ダイズ類にはセイビアーを散布する。