ショウガの解説
高温を好み、寒さや乾燥に弱い。半日陰でも育つ。
4月~5月に種ショウガを植え付けて晩秋まで栽培するが、生育段階によって、矢ショウガ(筆ショウガ)や葉ショウガ、根ショウガとして収穫できる。植え付けた種ショウガもそのまま残っている事が多く、古根ショウガとして食べられる。
品種は、育つ塊茎の大きさによって、小ショウガ、中ショウガ、大ショウガに大別され、小ショウガは主に葉ショウガ用として栽培される。
家庭菜園のショウガの育て方について
栽培適期
生育適温は25℃~30℃。4月~5月に種ショウガを植え付けて秋まで栽培する。
土壌の準備
pH6.0前後の土壌を好むので、酸度調整が必要な際には、石灰を混ぜて中和する。堆肥などの腐植物に加え、元肥はチッソ、リン酸、カリをバランスよく含む肥料を施す。
栽培方法
種ショウガは、芽を3~4個つけて切り分け、切り口を乾燥させておく。畝の中央に深さ10cm程の溝を掘り、芽を上にして30cm間隔で種ショウガを植え付ける。30cm間隔で穴を掘って植え付けてもよい。覆土の厚さは5cm程。
萌芽するまで1ケ月前後かかるので、地温保持や雑草防止の為に、植え付け後に上からポリマルチを張ってもよい。その場合は、萌芽した芽がマルチに当たったら取り除く。
追肥は、草丈15cm程の頃と30cm以上に育った頃に行い、同時に土寄せもする。
収穫
矢ショウガは葉が4~5枚程度の頃にかきとり収穫する。葉ショウガは葉が7~8枚の頃の、塊茎がやや肥大した段階でかきとる。10月~11月頃まで育て、塊茎を十分に肥大させると根ショウガ(新ショウガ)として収穫できる。
新ショウガは種ショウガの上に育ち、種ショウガもそのまま残っている事が多いので、それも古根ショウガとして食べられる。
収穫したショウガを家庭で長く保存する時は、カットしたショウガを瓶やタッパーに入れて十分に浸る程の水を注いで冷蔵し、時々水を変えれば1ケ月以上もつ。
ポイント
- 萌芽までに時間がかかるので、予め暖かい環境を作って芽出し処理をしてから植え付けると、生育が早い。
- 乾燥に弱いので、梅雨明け後には敷き藁をして適宜水遣りし、乾燥防止に努める。
- 矢ショウガや葉ショウガとしてかきとり収穫をする際には、種ショウガまで掘り上げないように株元を押さえて、必要な分だけかきとるとよい。
ショウガのオススメ料理について
香味野菜として、主にすりおろしたりきざんだりして生のまま薬味に利用したり、加熱して風味付けや臭み消しに利用するが、薄切りショウガを佃煮にしたり、きざんだショウガを醤油漬けにしても食べられる。
新ショウガや矢ショウガの甘酢漬けは、魚料理のつけあわせとしても利用される。
薄切りしたものを、砂糖やはちみつで漬けたものをジンジャーエールや菓子の材料にする事もある。