ズッキーニの解説
ペポカボチャの一種で、未熟果を食用とする。一般のカボチャのように蔓は長く広く伸びないが、大きな葉を四方に展開するので、栽培地にはやや広い場所が必要。
キュウリのような形状をした深緑色の果実が一般的だが、鮮やかな黄色のものやツートンカラーのもの、白やクリーム色、イボのようなでこぼこがあるものや卵型、ユニークなUFO型の形状の品種がある。
開花直後の雌花がついた未熟果を収穫したものは、花ズッキーニと呼ばれる。雌花だけでなく、雄花も食べられる。
生育には温暖な気候を好むが、発芽には25℃~30℃の高温が必要な為、初心者は苗から育てると栽培しやすい。
家庭菜園のズッキーニの育て方について
栽培適期
生育適温は18℃~23℃と、温暖な気候を好む。4月~5月の遅霜の心配がなくなった頃に苗を植え付ける。
土壌の準備
pH6.0~6.5の土壌を好むので、酸度調整が必要な際には石灰を混ぜて中和する。堆肥などの腐植物に加え、元肥はチッソ、リン酸、カリをバランスよく含む肥料を、少なめに施す。
ズッキーニは吸肥力が強く、元肥が多いと過繁茂となって実つきが悪くなる事があるので注意する。
根張りが浅く乾燥に弱い為、畝にポリマルチを張るとよい。
栽培方法
株間を60cm以上とって、本葉3~4枚程度に育った苗を植え付ける。ポットで苗を育てて定植してもよい。定植したら、苗が倒れないように仮支柱を立て、たっぷりと水遣りをする。
ズッキーニは大きな葉が風に振り回されたり、つるが折れやすい為、生育が進んだらしっかりとした支柱を設置し、株を固定するとよい。
追肥は、収穫が始まったら定期的に行うが、多肥は必要ない。
収穫
一般的なものでは、雌花の開花後4日~6日の、果実の長さが20㎝前後の頃が収穫適期。果実の肥大が早く、大きくなりすぎると食味が悪くなる事に加えて、株にも負担がかかるので、若どりを心掛ける。
花ズッキーニは、開花直後の雌花を果実ごと収穫する。雄花を収穫する際も、開花直後が好ましい。
ポイント
- うどん粉病にかかりやすいので、予防に努めたり、発病したら早めに対処する。
- 雌雄異花植物である為、栽培する株数が少ない場合には早朝に人工授粉を行うと、着果の確率が高くなる。
ズッキーニの主な品種一覧
ズッキーニのオススメ料理について
主に加熱して食するが、鮮度のよいものはサラダやピクルスなどの生食も可能。
一般的には、炒めたり、焼いたり、揚げたり、煮たりして食される。丸型のものは、形状を利用して、肉などの詰め物をして調理される事も多い。
花ズッキーニはよく、雌しべを取り除いた花弁に詰め物をして調理される。雄花の花弁は、さっと茹でてちぎり、サラダの彩りにしたり、雄しべを取り除いて天ぷらやフリットなどの揚げものにしてもよい。