セリの解説
日本原産の葉菜で、独特の風味をもつ。生育には冷涼な気候と湿潤な土壌を好み、暑さと乾燥に弱い。
種は発芽率が低く、あまり流通していない為、苗を購入して栽培するのが一般的だが、食用に流通している根付きのセリを、根から3~4cm程の長さの茎をつけてカットし、土に挿して栽培する事もできる。水耕栽培も容易。
ランナーを伸ばして繁殖する為、発根した節を苗にして増やす事もできる。多年草で、根を残して摘み取り収穫をすれば、長い期間栽培できる。
自生している野生のセリを採取して栽培する場合には、誤って毒セリを採取しないよう、注意する。
家庭菜園のセリの育て方について
栽培適期
生育適温は15℃~24℃程度。耐寒性は強いが、土壌の凍結には弱い。春または秋に苗を植え付ける。
土壌の準備
土壌の適応性は広いが、pH6.0前後に調整するとよい。半日陰の湿潤な土壌を好む。堆肥などの腐植物に加え、元肥は、チッソ・リン酸、カリをバランスよく含む肥料を施すが、多肥の必要はない。
栽培方法
株間20~25cmで苗を植え付ける。追肥は、生育状態を見ながら1~2ケ月毎に定期的に施す。
収穫
草丈20cm以上に育ったら、株ごと抜き取るか、株元の茎を3~4cm程残して、必要な分だけ切り取って収穫する。
ポイント
- 暑さに弱いので、半日陰の場所で栽培するか、夏には遮光ネットなどを用いて日避けするとよい。
- 栽培中は適宜灌水し、土壌が乾燥しないように注意する。乾燥防止に敷き藁などをしてもよい。
- 繁殖しやすく、過繁茂となりやすいので、適宜株を整理する。
- 土壌の凍結防止に、厳寒期にはビニールトンネルなどで防寒するとよい。
セリに発生する害虫一覧
セリのオススメ料理について
さっと茹でて、おたしや和え物にする他、汁ものや天ぷらなどの揚げもの、炒めものにして食する。
セリの根も風味と食感がよいので、根を取り除かずに鍋ものに加えるのもよい。鴨や猪などの鍋には、臭み消しとしても相性がよい。