ウドの解説
野山に自生しており、山菜として食べられる事も多いが、市場では、深い室で軟白栽培された白ウドや、露地栽培された山ウド(緑化ウド、半緑化ウド)などの栽培ものが多く流通している。
白ウド栽培には設備が必要だが、山ウドは露地栽培が可能。生育には肥沃で耕土が深く湿った土壌を好み、多年草で、冬には地上部は枯れるが、越冬して翌年も再び生育する。
種から栽培する事もできるが、最初は根株や苗を購入すると容易。株分けで株を増やす事もできる。栽培を開始した年は収穫を控えて根株を養成し、翌年から収穫を開始する。
春に芽吹く若い茎を主に食用とするが、初夏から展開する若葉や蕾も食べられる。
家庭菜園のウドの育て方について
栽培適期
生育適温は18℃~20℃。春(4月頃)に根株を植え付ける。
土壌の準備
土壌の適応性は高いが、pH6.0~6.5程度になるよう石灰などで酸度調整をするとよい。
肥沃な土壌を好む為、堆肥などの腐植物を多めに、元肥にはチッソ、リン酸、カリをバランスよく含む有機質肥料を施し、深く耕しておく。
栽培方法
1芽ずつがつくように根株を分割し、株間60cmで芽を上にして3~5cmの深さに植え付ける。1株から2つ以上芽が出たら、1本に芽かきをする。
追肥は、生育が悪ければ施すが、7月前半までとする。
栽培開始の年には収穫は控え、根株の充実に努める。翌年の萌芽前に藁や籾殻などを株の上に20~30cm程積み上げれば、株元が軟白された半緑化ウドになる。
収穫
栽培開始の翌年春より収穫できる。新芽が20~30cmに伸びた頃、株元から刈り取る。葉が展開した後も、若い葉や蕾を食用にできる。
ポイント
- 湿り気のある土壌を好む為、植え付け後は敷き藁などをして乾燥を防止するとよい。
- チッソ肥料が多い場合や7月後半以降に肥料を施すと、地上部が過繁茂となり根株の充実に影響する事がある為、注意する。
- 収穫の際には全部を刈り取らず、1株に1芽は残すようにする。
- 3~4年を目安に株分けをして更新するとよい。
ウドに発生する害虫一覧
ウドのオススメ料理について
茎は多少アクがあるので、皮を剥いてカットしたら、酢水にさらす下処理をするとよい。
生でもさっと茹でても食べられ、サラダやおひたし、和え物、汁ものに利用できる。ピクルスや炒め物、天ぷらなどにも向く。
軟白部や柔らかい皮は、キンピラにするとよい。若い葉は炒めものや和え物や天ぷらで、蕾も天ぷらで食べられる。