- 害虫の発生時期
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4月
〜
11月
春から秋
カブラハバチの解説
アブラナ科の植物を加害するハバチには、カブラハバチ、ニホンカブラハバチ、セグロカブラハバチなどの種類がおり、いずれも成虫は体長1cm未満の小さなハチ。頭部と翅は黒色で、カブラハバチ、ニホンカブラハバチの胴体は朱色、セグロカブラハバチは背面が黒色をしている。
幼虫はナノクロムシ(菜の黒虫)とも呼ばれ、いずれも黒色のイモムシ形で、老齢期には体長が1.5cm以上になる。
葉上にいる幼虫に触れたり刺激を与えると、丸まって落下する性質がある為、捕捉はやや困難。
土中に作った繭の中で越冬し、春になると羽化して産卵を開始する。
温暖地や暖地では春から秋にかけて発生するが、夏期の発生は少なく、寒冷地では、夏から秋にかけての発生が多い。
成虫はアブラナ科植物の葉肉内に1つずつ卵を産み付ける為、卵のうちに発見、駆除するのは難しい。
家庭菜園でのカブラハバチの被害内容について
幼虫がアブラナ科の作物の葉を食害する。柔らかい葉に食害が多く、作物の新葉やダイコン、ハクサイ、カブの他、コマツナやミズナを始めとする軟弱野菜に被害が多い。
多発すると、地上部が食べ尽くされる程に暴食されたり、ダイコンやカブなどは地際の根部まで食害される事がある。
加害により作物の生育が阻害される他、葉を食用とする作物などはおおいに美観を損ねる。
家庭菜園でのカブラハバチの予防について
目合いの細かい防虫ネット(0.8mm以下)で作物を覆って、成虫の侵入を防止する。
作物が混み合って風通しが悪かったり、徒長して軟弱に育った作物が特に被害に遭いやすい為、株間を適正に確保して、作物を健全に育てる。
家庭菜園でのカブラハバチの対策について
無農薬
幼虫を発見したら補殺する。少しの刺激で落下して捕捉しづらい為、動きの鈍い早朝に、ピンセットなどで素早く捕捉するとよい。
農薬
モスピラン水溶剤、マラソン乳剤、オルトラン水和剤などを散布する。