ウコンの解説
ショウガの仲間で、地下に育つ塊茎をスパイスや健康食品、食用に利用する。
春に花を咲かせる春ウコン、秋に花を咲かせる秋ウコン、花も塊茎も紫色の紫ウコン(ガジュツ)などの種類があるが、ポリフェノールの一種であるクルクミンが多く含まれ、スパイスのターメリックや食用に主に利用されるのは、苦みの少ない秋ウコン。
春ウコンはミネラルや精油成分が多く含まれるとして健康食品に利用される事が多いが、苦みや辛みが強く食用には不向き。
紫ウコンにもミネラルや精油成分が多く、健胃薬としても利用されるが、苦みが強く食用には向かない。
いずれの種類も春に種ウコン(塊茎)を植えて育てるが、生育には高温多湿を好み寒さを嫌う為、寒冷地では育ちづらい。
家庭菜園のウコンの育て方について
栽培適期
生育適温は25℃~30℃。春(4月~5月頃)に種ウコンを植え付け、秋に収穫する。
土壌の準備
土壌の適応性は高いが、pH6.0前後となるよう石灰などで酸度調整をするとよい。堆肥などの腐植物に加えて、元肥にはチッソ、リン酸、カリをバランスよく含む肥料を施す。
栽培方法
ショウガ同様、種ウコンは芽を3~4個つけて切り分け、切り口を乾燥させておく。畝の中央に深さ10cm程の溝を掘り、芽を上にして30cm~40cm間隔で種ウコンを植え付ける。穴を掘って植え付けてもよい。覆土の厚さは7cm程。
萌芽するまで1ケ月前後かかるので、地温保持や雑草防止の為に、植え付け後に上からポリマルチを張ってもよい。その場合は、萌芽した芽がマルチに当たったら取り除く。
追肥は、7月~9月の間に2~3回に分けて行い、同時に土寄せもする。秋ウコン以外は、花が咲かない事も多い。
収穫
葉が黄変し始める晩秋(10月~11月頃)になったら、降霜前に掘り上げる。
ポイント
- 萌芽までに時間がかかるので、予め暖かい環境を作って芽出し処理をしてから植え付けると、生育が早い。
- 乾燥に弱いので、梅雨明け後には敷き藁をして適宜水遣りし、乾燥防止に努める。
ウコンのオススメ料理について
健康食品として、少量のウコンをすりおろして飲んだり、塊茎をある程度の大きさに切って酒に漬けこみ、ウコン酒にするとよい。
薄くスライスして天日干しにし、十分に乾燥させれば長期保存が可能で、煎じてウコン茶にして飲む事もできる。また、乾燥したものを粉末にすれば、オブラートに包むなどしてそのまま飲みやすい。
秋ウコンは、乾燥粉末をスパイスとしてカレ―などに利用する事もできる。