アーティチョークの解説
外観はアザミに似たハーブで、草丈1m~2m程の大型に育つ。生育には冷涼な気候を好む多年草で、一度栽培すれば5年以上収穫を続ける事ができ、年々株が大きくなる。
春に種をまいて育てるが、最初の収穫は翌年の初夏頃。蕾を収穫し、蕾の中にある柔らかいガクと花托を食用にする。
品種は大別すると、蕾の色がグリーン系のものとパープル系のものがある。
株元から発生した子株を9月頃に株分けして増やす事もできる。
家庭菜園のアーティチョークの育て方について
栽培適期
発芽適温20℃前後、生育適温15℃前後。春(4月~5月)に種をまいて育てる。
土壌の準備
pH7.0前後の土壌を好むので、酸度調整が必要な際には石灰を混ぜて中和する。堆肥などの腐植物に加え、元肥は、チッソ・リン酸・カリをバランスよく含む肥料を施す。
水はけのよい肥沃な土壌を好む。
栽培方法
広めの畝に、株間80cm~1mで種を3~4粒ずつ点まきし、発芽したら適宜間引きして、本葉4~5枚までに1本立ちにする。ポットに種をまいて苗を育て、本葉4~5枚の頃に定植してもよい。
追肥は、初年は初夏から夏にかけて1ケ月おきに2回程、翌年は4月頃と10月頃に施す。
収穫
翌年の初夏頃、蕾が大きくなったら切り取って収穫する。
収穫が遅れると花が咲いてしまったり、蕾の内部が発達して繊維がちになり食味が悪くなる為、適期の収穫を心掛ける。
ポイント
- 直根性で移植を嫌う為、苗を植え付ける際には、根を傷つけないように注意する。また、大きく育った苗は活着しづらいので、定植の適期を逃さない。
- 土壌の乾燥にも多湿にも弱いので、水分管理には注意する。
- 暑さに弱く寒さには強いが、強い霜や土壌の凍結で枯死する事があるので、冬季には藁や腐葉土などで株元を覆って防寒するとよい。地上部が枯れても、根が枯死しなければ、春には再び萌芽する。
- 出蕾の頃には、十分に水遣りをする。
- 葉にトゲがある場合が多いので、作業の際にはケガに注意する。
アーティチョークに発生する病気や生理障害一覧
アーティチョークに発生する害虫一覧
アーティチョークのオススメ料理について
ガクや花托を、塩茹でしたり、焼いたり揚げたりして食べる。茹でる際には、蕾を丸ごと茹でてからガクを1枚ずつ切り取るか、下処理として切り取ってから茹でたり、焼いたり揚げたりして利用する。
主に、加熱したガクの厚い部分を歯でしごきとって食べるが、でんぷん質でユリ根や豆のような風味と食感がある。可食部を加熱したものを、ペーストにしたり酢やオイルでマリネしてもよい。
アクが強いので、下処理の際には、酢水などに晒しながら行うとよい。