シイタケの解説
栽培には主に2通りの方法があり、クヌギやコナラなどを伐採した原木を培地にして栽培する原木栽培と、オガ粉などを固めた菌床を培地にして栽培する菌床栽培がある。
原木栽培では、通常は原木に種菌を接種して、適度な温度と湿度を保つよう屋外や専用施設で管理し、接種の翌年、又は翌々年後より収穫を開始する。環境が適していれば、同じ原木から数年間続けて収穫をする事が出来る。初心者や少量栽培用に、すぐに収穫を開始できる菌糸繁殖済みの原木(ほだ木)も販売されている。
菌床栽培は、オガ粉に米糠やふすま、おからなどを混ぜて円筒又はブロック状に圧縮成型したものを培地にし、殺菌、種菌接種を行って栽培するが、初心者は、春や秋などのシイタケの生育に適した季節に種菌接種済みの菌床栽培キットを購入して栽培すると手軽。室内で適切に管理すれば、1週間~4週間程で収穫でき、同じ菌床から連続して2~3回程収穫ができる事もある。
環境さえ適していれば、菌茸類の中ではシイタケは比較的栽培しやすい。
家庭菜園のシイタケの育て方について
栽培適期
発生温度は10℃~20℃程。原木栽培では主に秋に種菌接種を行う。菌床栽培では、室内気温が適温であれば周年栽培が可能。
土壌の準備
原木栽培では、伐採したりホームセンターなどで購入するなどしてコナラやクヌギ等の一般広葉樹の原木を用意する。
菌床栽培は、専用の菌床栽培キットを購入するとよい。
栽培方法
原木栽培では、原木にドリルなどで数箇所の穴をあけて専用の種駒を接種する。その後、仮伏せ(原木を棒積みにし、ブルーシートや遮光ネット、ムシロなどで被覆して湿度を保つ)をして、菌糸の発生と活着を促す。
仮伏せは梅雨前に終了し、本伏せを行う。雨は当たるが直射日光は当たらない環境(少量では雨の当たる日陰や遮光ネットで覆った露地トンネル内など)に間隔をあけて原木を立て掛けたり井桁に積むなどして、シイタケの発生を待つ。9月と6月頃の2度、天地返しを行うとよい。
すでに菌糸が十分に繁殖した原木(ほだ木)を購入すれば、冷水に一晩浸水させた後に大型のビニール袋で覆い、定期的に霧吹きなどで水分を与えて湿度を保てば、室内栽培でも数日でシイタケが発生する。
菌床栽培キットでも同様にして、数日後より収穫が出来る。
収穫
シイタケの傘が肥大し、裏側の膜が切れる頃が収穫適期。
傘が完全に開き切る前のやや丸みがある状態のうちに根元からもぎとるか、ハサミやカッターなどで切り取る。発生後、数日で収穫に至る。
ポイント
原木の本伏せ時に雨が少ない場合には、時折ジョウロなどでほだ木に散水するとよい。乾燥させすぎない事が重要。
また、秋頃にほだ木を叩いて衝撃を与え、その後一晩冷水に浸けるとシイタケ菌が活発となり、発生しやすくなる。
シイタケに発生する病気や生理障害一覧
シイタケに発生する害虫一覧
シイタケのオススメ料理について
一般には加熱して利用する。
さっと焼いて醤油や塩とかんきつ類などを絞っただけでも、香りや食感を楽しめる。グアニル酸やグルタミン酸などの旨み成分を豊富に含む為、他の食材と共に煮たり炒めたりすると料理の風味が増す。
干して乾燥させれば長く保存する事が出来、旨みも増す。生のまま冷凍してもよい。