クワイの解説
多年生の水生植物で、池や水田などの水のある環境で生育する。
食用となるのは青クワイ、白クワイ、吹田クワイなどで、日本で栽培されているのは主に青クワイ。加熱するとほくほくした食感となる。吹田クワイは小振りで味がよいが栽培数が少なく、白クワイは中国で利用される主品種でシャキシャキした食感が特徴。
春に種球を植えると土中で子球(塊茎)が多く育ち、晩秋~冬にかけて肥大した子球を掘り上げて収穫する。一度栽培すると、種球を継ぎながら翌年以降も繰り返し栽培できる。
種球や苗を購入して栽培するのが一般的だが、傷みのない食用のクワイを植え付けて栽培する事もできる。
家庭菜園のクワイの育て方について
栽培適期
発芽適温は13℃~15℃、生育適温は20℃~30℃。春(4月~5月頃)に種球を植え付ける。
土壌の準備
用土はpH6.0~7.0程度になるように酸度調整をするとよい。大型で深さが30cm程度あるバケツや栓ができる深めのプランターや箱などを用意し、土と堆肥などの腐植物、元肥を入れてよく撹拌し、培地とする。
元肥は、チッソ、リン酸、カリをバランスよく含む肥料を用いる。種球や苗の植え付け前に、水深3cm~5cm程になるように水を張っておく。
栽培方法
株間を60cm程度とり、芽を上にして土の表面から5cm程の深さに種球を植え付ける。
生育すると葉数が増えるが、葉が多くなりすぎると地下のほふく茎の生育が悪くなる為、1株につき常に葉が6枚~8枚となるように葉かきをする。葉茎が伸びてきたら、水深を6cm~9cm程の深水にして管理する。
追肥は、8月上旬と9月上旬に土に埋めて施す。
収穫
11月~12月頃、葉茎が黄変したら水を抜いて掘り上げ、収穫する。
ポイント
- 水を枯らさないように注意する。
- 大きな子球(塊茎)を収穫したい場合には、9月上旬頃に根まわし(株元から半径30cm、深さ15cmの位置から円を描くように鎌などで土中を切り回す)をするとよい。これにより、余分なほふく茎が切断される。
- 収穫1ケ月前に地上部の葉茎を刈り取ると、渋皮がとれて色がよくなる。
クワイに発生する害虫一覧
クワイのオススメ料理について
加熱して食する。丸ごと揚げたり焼いたり、煮ものや炒め物、和え物に利用できる。
アク(シュウ酸)がある為、煮ものや炒め物、和え物にする際には、皮を除いて糠などを加えた湯などで茹でこぼし、水に晒してアク抜きをしてから利用するとよい。