オレガノの解説
オレガノは葉の爽やかな芳香とほろ苦さが特徴のハーブで、マジョラムの仲間。マジョラムに比べると野性的な強い香りをもつ為、別名をワイルドマジョラムともいう。
姿形の違いから、オリガヌム類、マヨラナ類、アマラクス類の3分類に大別される。オリガヌム類は耐寒性が強く丈夫で、一般にオレガノといえば主にこの種を指す。マヨラナ類は香りが強いものが多い。アマラクス類は花や苞葉の美しいものが多く、観賞用に用いられるものも多い。直立性の品種と匍匐性の品種がある。
多年草で生育には冷涼な気候を好み、春か秋に種をまいて育てるが、初期生育が緩慢で、開花や本格的な収穫は種まきから2年目以降となる為、多数の株が必要ない場合や初心者は、苗を購入して育てると手軽。株分けや挿し芽で株を増やす事もできる。
家庭菜園のオレガノの育て方について
栽培適期
発芽適温、生育適温共に15℃~20℃。春(4月頃)か秋(9月頃)に苗を植えるか、種をまいて育てる。
土壌の準備
酸性土壌を嫌い、中性から弱アルカリ性の土壌を好む為、pH7.0前後となるように石灰を混ぜて酸度調整をする。
堆肥などの腐植物に加え、元肥はチッソ、リン酸、カリをバランスよく含む肥料を施すが、多肥の必要はない。水はけのよい土壌を好む。
栽培方法
株間30cm~40cmで苗を植え付ける。種から育てる場合は、ポットや育苗箱に種をまき、ごく薄く覆土する。
発芽したら適宜間引き、本葉4枚~5枚に育ったら定植する。
追肥は、生育状況を見ながら、2ケ月に1度程度の割合で少量ずつ施す。
収穫
株が育ったら、必要な分だけ都度、枝葉を切り取って収穫する。種から栽培した場合には、1年目は収穫を控え目にし、2年目より本格的に収穫を始めるとよい。
春から秋までいつでも収穫ができるが、香りが最も強いのは6月頃からの開花時期。乾燥させて多く保存する際には、開花直前や開花が始まった頃に、株元から5cm程の部分からを切り取るとよい。
ポイント
- 多湿に弱い為、土は乾かし気味に管理する。
- 梅雨時期から夏にかけては、混み合った枝を間引いたり、切り戻したりして、株が蒸れないように注意して管理する。
- 耐寒性は強いものが多いが、厳寒期には暖かい場所に移動させたり。防寒措置を施すとよい。
- 大株に育ったものは、春先(3月~4月頃)に株分けする事もできる。挿し芽は、春(4月~5月頃)や秋(9月頃)に行うとよい。若い枝先を10cm程切り、水に挿して吸水させ、下葉を取り除いて用土に挿す。明るい日陰で乾燥させすぎないように注意して管理すれば、2週間程で発根する。
オレガノに発生する害虫一覧
オレガノのオススメ料理について
ケチャップやウスターソースには必ず使われているハーブ。
生でも利用できるが、乾燥させたものの方が香りが強い。イタリア料理や地中海料理にはよく利用され、トマトやチーズと相性が良いので、ピザやパスタに用いられる他、肉料理や魚料理の臭み消しにも利用される。南米の煮込み料理や中東の羊を使った料理にもよく合う。
香りが強く、少量でも風味がある為、多量に使いすぎないように注意する。オムレツやサラダのドレッシングに少量加えてもよい。