サフランの解説
クロッカスの仲間で、秋に薄紫色の花を咲かせる。開花したらすぐに3本の雄蕊を摘み取り、それを乾燥させてスパイスとして利用する。
サフランは香りがよく、少量で黄金色に着色するので、料理ではサフランライスやブイヤベース、パエリアなどによく利用される他、ハーブティーにも使われる。
初秋に球根を植え付けて育て、花後は葉が枯れる事まで分球する子球を養成する。初夏に肥大した子球を掘り上げて再び秋に植え付ければ、繰り返し栽培ができる。
家庭菜園のサフランの育て方について
栽培適期
生育適温は5℃~15℃。生育には冷涼な気候を好み、寒さには強いが高温多湿には弱い。初秋(8月下旬~9月上旬頃)に球根を植え付け、4月下旬~5月頃に球根を掘り上げて保存する。
土壌の準備
酸性土壌を嫌う為、土壌のpHは6.0~7.0になるように石灰を混ぜて酸度調整をするとよい。堆肥などの腐植物に加え、元肥はリン酸、カリを多めに含み、チッソが少なめの肥料を施す。
病害防止の為に、チッソ肥料は多く施用しない。多湿を嫌うので、排水のよい土壌が適している。
栽培方法
株間15cm~20cmで、球根1個~1.5個分の深さに植え付ける。土壌は乾き気味に管理するが、生育期には多湿にならないように注意しながら、土が乾いたらたっぷりと灌水する。
追肥は花後と2月頃に行う。
葉が殆ど枯れた5月上旬前後に球根を掘り上げて子球をばらし、葉が完全に枯れたら枯れ葉を取り除いて、涼しい日陰で保管する。
収穫
開花したらすぐに花を摘み取って雄蕊を抜き取り、キッチンペーパーなどの吸水性のある紙に置いて涼しい日陰で乾燥させてから保存する。
花を摘まずに雄蕊だけ摘み取ってもよい。
ポイント
- 高温多湿を嫌う為、土壌が多湿にならないように注意する。夏以降に高温多湿にならない地域では球根を掘り上げずに植えたまましても構わないが、土中で腐る事がある為、掘り上げた方が安心。
- 球根は浅植えにしない。浅植えにすると芽の数は多くなるが、花が貧弱になる事がある。また、植え付けが遅れても花が貧弱になる事がある為、適期の植え付けを心掛ける。
- 充実した子球を養成する為に、多く出た芽は花後にかきとって芽の数を絞ってもよい。
- 小さな子球は花を咲かせない事があるが、養成して肥大させれば、その翌年には花をつける事も多い。
サフランに発生する病気や生理障害一覧
サフランに発生する害虫一覧
サフランのオススメ料理について
水(湯)に浸すと色が溶けだして黄金色になるので、ブイヤベースなどのスープや、米と共に炊いてサフランライスやパエリアなどに利用する。
また、ピクルスなどの風味と色づけやハーブティーなどにも利用できる。