ローズマリーの解説
刺激的な芳香があり、肉や魚料理の臭み消しや香り付けなどの料理に使われる他、ハーブティーや化粧水、入浴剤、ポプリなどにも利用される。
生育には冷涼な気候を好む多年草だが、夏の暑さや乾燥、病害虫にも強く、育てやすい。
品種は樹姿で大別すると、株が直立して伸びる立性、地表を這うように伸びるほふく性、その中間の半ほふく性のものがある。また、品種によって、白色、ピンク、青色、紫色などの小花を咲かせる。
種から栽培すると初期生育に非常に長い時間がかかる為、多数の株が必要ない場合や初心者は、苗を購入して育てるとよい。挿し木でも容易に株を増やす事ができる。
家庭菜園のローズマリーの育て方について
栽培適期
発芽適温は20℃~30℃、生育適温は15℃~20℃。春(4月~6月頃)か秋(9月~10月頃)に苗を植え付ける。種から育てる場合には、春か秋にポットや育苗箱などに種をまいて育苗する。
土壌の準備
pH6.0~7.5の中性寄りの土壌を好み、酸性土には弱いので、石灰等を用いて酸度調整をする。堆肥などの腐植物に加えて、元肥は、チッソ、リン酸、カリをバランスよく含む肥料を少量施す。
痩せ地でもよく育つので、多肥は必要ない。多湿に弱い為、水はけのよい土壌が好ましい。
栽培方法
株間30cmで草丈3~4cmに育った苗を植え付ける。
追肥は、少量を2ケ月に1度程度施せばよい。
収穫
枝葉が繁ったら、必要な分だけ都度、枝先から10cm程までを摘み取る。
ポイント
- 移植を嫌うので、定植の際には根鉢を崩さぬよう、慎重に植え付ける。
- 多湿を嫌うので、水遣りは控えめにし、土壌を乾かし気味に育てる。
- 暑さには強いが、枝葉が繁りすぎると蒸れる事がある為、夏には株の2/3程度まで切り戻すとよい。
- 耐寒性は強いが、冬の寒さが厳しい場合には、株元をマルチングしたり、不織布で株を覆うなどして、防寒策をとるとよい。
- 挿し木で株を増やす際には、5月~6月頃か9月頃に若い枝先を7cm~8cm切り取り、下葉を取り除いて土に挿す。約3週間で発根する。
ローズマリーに発生する害虫一覧
ローズマリーのオススメ料理について
乾燥しても香りが残りやすいので、料理にはフレッシュでもドライのものでも利用できる。
肉料理や魚料理の臭み消しや香り付けに、一緒に煮たり焼いたりするとよい。パンやハーブティーにも利用できる。
オイルや酢に漬けると、ハーブオイルやハーブビネガーになる。束ねて風通しのよい日陰でカラカラになるまで干したり、電子レンジで乾燥させて、乾燥剤と共に密閉容器に入れておけば、長く保存できる。