アロエの解説
肉厚の葉をもつ多肉植物で、観賞用品種が多いが、食用に向く代表的な品種には「キダチアロエ」と「アロエベラ」がある。「医者いらず」で知られる通り、生薬としての効能に富む為、健康食品や化粧品などに利用される事も多い。
キダチアロエは、苦みのある葉肉が火傷や胃腸薬などの民間薬として用いられる事が多く、苦みの少ないアロエベラは、シロップ煮や刺身などで食される事が多い。
栽培にはあまり手間がかからず、乾燥にも強い。適切に管理すれば、数年間は同じ株の栽培を続ける事ができる。株分けや挿し木で株を増やす事も可能。
家庭菜園のアロエの育て方について
栽培適期
生育適温は5℃以上。霜の心配のない比較的温暖な時期(4月~9月頃)に苗を植え付けるとよい。
土壌の準備
土壌酸度は極端な酸性やアルカリ性を避け、pH6.0~7.0程度に調整するとよい。堆肥や腐葉土などの腐植物の他、元肥はチッソ、リン酸、カリをバランスよく含む肥料を施す。多湿を嫌う為、水はけのよい土壌が適している。
地植えは大株となり、植え替えが難しい為、他の作物の栽培に影響を及ぼさない場所を選ぶとよい。
栽培方法
種があまり流通していない為、最初は苗を購入して栽培するのが一般的。複数株を植える際には、株間は80cm~1m程とる。
追肥は、生育期(4月~10月頃)の間に、緩効性の肥料を1ケ月に1度の目安で施す。
土壌は乾かし気味に管理し、特に冬季には水は殆ど与えなくてよい。
収穫
年中いつでも収穫可能だが、主に春から秋までの生育期間中に、必要な分だけ都度、葉を付け根から切り取って収穫する。
ポイント
- 耐寒性はやや低い為、鉢植えなら冬には室内に取り込んだり、地植えの場合には霜に当てないなどの防寒措置を施すとよい。アロエベラはキダチアロエよりも耐寒性が低い。
- 樹形が乱れてきたり、葉が混み合ってきたら、株分けや仕立て直しをする。キダチアロエは生育すると草丈2m程の大株になる事がある。草丈が高くなりすぎてバランスが悪くなったら、株の上部30cm程を切り取ると、脇芽が伸びて葉が増える。切り取った上部は、土に挿す部分の葉を取り除いて数日間日陰で乾燥させてから、挿し木にするとよい。また、キダチアロエもアロエベラも、株元に育った子株を分けて植え付ければ、株を増やす事ができる。
アロエに発生する病気や生理障害一覧
アロエのオススメ料理について
生でも加熱しても食べられる。表皮を取り除いて内部の葉肉を取り出し、適当な大きさにカットしてポン酢や醤油などをつけて刺身にしたり、サラダに混ぜてもよい。
ヨーグルトやフルーツのシロップ煮などと混ぜても合う。表皮も含めてジュースやスムージーにしてもよい。
また、スープなどに加えても合う。さっと茹でたりシロップ煮にすれば、日持ちもする。