アイスプラントの解説
南アフリカ原産の野菜で、日本では近年栽培や流通が始まった新野菜。
乾燥や塩ストレスに強く、栽培時に塩水を与えると、体内に吸収して葉や茎の表面に塩分を隔離する水滴様の細胞をつける。
生育には温暖な気候を好み、寒さには強いが暑さや多湿には弱い。春、または秋からの栽培が適しているが、日が長くなると花芽をつけ、開花結実してやがて枯死する為、秋からの栽培の方が長く収穫を楽しめる。
挿し芽で株を増やす事ができる場合もあるが、初心者は苗から育てると栽培しやすい。
家庭菜園のアイスプラントの育て方について
栽培適期
発芽適温は18℃~20℃、生育適温は5℃~25℃。春(4月頃)か秋(10月頃)に苗を植えて育てる。
種から栽培する場合には、春(2月中旬~3月頃)か秋(9月~10月中旬頃)に種をまいて育苗する。春まきの場合は、加温して管理する。
土壌の準備
酸性土を嫌う為、pH6.0~7.0になるように石灰などを混ぜて酸度調整をするとよい。堆肥などの腐植物に加えて、元肥はチッソ、リン酸、カリをバランスよく含む肥料を施す。水はけのよい土壌を好む。
栽培方法
株間40cm~50cmで本葉4~5枚に育った苗を定植する。種から育てる場合には、ポットやセルトレイに種を3~4粒ずつまき、ごく薄く覆土する。種が非常に小さい為、灌水時に流れてしまわないよう、当面の水遣りは霧吹きなどでやさしく行う。
発芽したら適宜間引きをして、本葉4~5枚までに1本立ちにする。
追肥は、定植から2~3週後から、生育状況をみながら定期的に施す。
本葉が10枚以上に育ったら、普段の水遣りに加えて、2週間に1度の割合で0.6パーセント程の塩水を与えると、薄い塩味がつく。塩味が薄い場合には、1週間に1度の割合で与えるようにするとよい。
収穫
放射状に伸びた側枝が大きく育ったら、葉を2~3枚つけて茎葉を摘み取り収穫すると、次々に側枝が発生する。葉が大きく育ちすぎると食味が落ちるので、適時に収穫をする。
ポイント
- 高温には弱いため、夏には遮光するなどして管理するとよい。
- 低温には強いが、秋まきで越冬させる場合には、屋内に移動させたり、防寒策を施すとよい。
アイスプラントに発生する病気や生理障害一覧
アイスプラントのオススメ料理について
特徴ある見た目や食感を生かす為に、生でサラダや和え物にして食すのがよい。さっと茹でておひたしにしたり、天ぷらにしても食べられる。
薄い塩味があるので、調味料の塩分は加減するとよい。