黒腐病

葉の縁から黄褐色のV字形病斑が広がり、周辺の葉脈が黒変する。アブラナ科作物に発生する病害。
カナ
クログサレビョウ
病気の発生時期
5月 〜 11月

黒腐病の解説

病原は土壌に潜む細菌の一種で、植物の根の傷から感染したり、泥はねにより茎葉の傷や水孔から感染す る。また、病斑部の細菌が雨風により飛散して伝染する。

感染した株は、最初、葉の縁が水浸状に変色し、変色部は次第に拡大して黄褐色のV字形病斑となり、その周辺の葉脈は黒変する。激しく発病すると、茎の維束管も黒変する。

アブラナ科作物に発生する病害で、ブロッコリーが感染すると花蕾が黒変したり、花梗に灰色や黒色の小斑点が発生する事がある。キャベツなどは結球部まで褐変したり、根茎部が腐敗して空洞となる事がある。

やや低温で多雨環境で発生しやすい為、春と秋に発生が多い。

家庭菜園での黒腐病の被害内容について

葉の病変により光合成不良となり、作物の生育が悪くなる。また、導管が侵されると、養分や水分が十分に吸収できずに、作物の生育が著しく阻害される。幼苗時に発病したり、成株でも激しく発病すると、株が枯死する。

収穫部の変色などにより、品質を損ねたり減収する。

家庭菜園での黒腐病の予防について

  • アブラナ科作物の連作を避ける。
  • 定期的に太陽熱などを利用した土壌消毒を行うと共に、排水性のよい土壌作りに努める。
  • 泥はね防止に、畝に敷き藁をしたりポリマルチを張る。
  • 管理作業時に作物に傷をつけないよう注意すると共に、根や茎葉に傷をつける食害性の害虫駆除を徹底する。
  • 病原は罹病株の残渣に残って土壌で生存する為、罹病株の残渣は畑に残さず処分する。
  • 多肥や肥切れで軟弱な株に育たないよう、適切な施肥管理を行う。
  • 抵抗性品種を栽培する。
  • 種子感染する為、消毒済みの種子を使用する。

家庭菜園での黒腐病の対策について

無農薬

感染すると治癒はしない為、罹病株は早めに抜去して伝染拡大を防止する。

農薬

カスミンボルドー、Zボルドー、ナレート、ベジキーパーなどを散布する。

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