夏疫病

ジャガイモの病害で、葉や塊茎が侵される。高温期の発病が多い。
カナ
ナツエキビョウ
病気の発生時期
6月 〜 8月

夏疫病の解説

病原はトマト輪紋病ナス褐斑病ピーマン類の白星病をもたらす糸状菌と同一で、雨風により胞子が飛散して伝染する。

葉が発病すると暗褐色や黒褐色の小斑点が発生し、次第に拡大して直径5mm程の同心円状の輪紋をもつ病斑となる。多湿環境では葉裏に黒色のカビが生える。病斑は下葉から上位葉に拡大し、激しく発病すると葉全体が黄化して落葉する。

塊茎が侵されると、芋表面に直径1cm未満の不整形や円形で灰黒色のやや窪んだ病斑が発生する。病斑はコルク化し、次第に拡大して融合する。

塊茎の発病は近年になって国内で確認されたもので、収穫時の傷口から感染して貯蔵中に発病するとされる。

疫病は20℃前後で発病する事が多いが、夏疫病は26℃前後の高温期に発病しやすい。また、肥料不足、土壌の多湿、過乾燥などで株の活性が低下すると多発しやすいと言われる。

家庭菜園での夏疫病の被害内容について

葉の発病により光合成が阻害される為、作物が生育不良となる。激しく発病すると早期に枯れ上がる為、塊茎の肥大が不良となる。

塊茎の発病により、品質が低下する。

家庭菜園での夏疫病の予防について

  • 連作を避ける。
  • 発病しづらい品種を栽培する。
  • 肥料不足や土壌が多湿、過乾燥とならないよう、施肥管理や灌水を適切に行う。

家庭菜園での夏疫病の対策について

無農薬

病葉は初期のうちに摘葉し、伝染を防止する。病原は残渣で生存して伝染源となる為、畑に残さずに処分する。

農薬

アミスター、ホライズン、プロポーズなどを散布する。

夏疫病が発症する野菜一覧

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