尻腐病

アブラナ科作物の地表に接した茎葉が主に侵され、腐敗する。
カナ
シリグサレビョウ
病気の発生時期
5月 〜 12月

尻腐病の解説

病原はリゾクトニア ソラニと呼ばれる糸状菌の一種で、地中に長期間生存し、土壌伝染する。

ハクサイキャベツなどのアブラナ科作物が侵されやすく、地表に接した外葉の中肋部に黄褐色の大型病斑が発生し、やがて陥没して発病葉は枯死する。

ハクサイチンゲンサイなどは病状が進行すると、結球部まで侵されて、軟化、腐敗する。キャベツは結球内部までは侵されない事が多いが、外葉の裏側に淡褐色で粉状のカビが発生する。

外観上は軟腐病に類似するが、腐敗臭はない。

降雨が多い際や多湿な土壌で発生が多く、ハクサイでは秋冬、キャベツでは初夏の収穫期に多く見られる。

幼苗時に発病すると、立ち枯れを起こす事がある。

家庭菜園での尻腐病の被害内容について

幼苗時に発病すると立ち枯れを起こす事がある。

収穫期の発病では品質を損ねたり、減収する。

家庭菜園での尻腐病の予防について

  • アブラナ科作物の連作を避ける。
  • 排水のよい土壌作りを心掛ける。
  • 太陽熱などを利用した土壌消毒を行う。
  • 酸性土壌は発病を助長する為、適切な土壌酸度に矯正する。
  • 敷き藁やポリマルチ等を用いて、降雨による病原の跳ね返り(葉への付着)を防止する。

家庭菜園での尻腐病の対策について

無農薬

病葉は早期に取り除き、発病の激しい株は抜去する。病原は残渣で生存する為、畑には残さず処分する。

農薬

パスアミドなどを用いて予め土壌消毒を行う。

アミスター、バリダシン、リゾレックス、フロンサイド、ソタールなどを散布する。

尻腐病が発症する野菜一覧

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