萎縮病の病気・生理障害詳細

病原はネギ萎縮病ウイルスで、モモアカアブラムシ、キビクビレアブラムシ、ネギアブラムシなど数種のアブラムシの媒介によりネギやタマネギ、ニラなどのネギ類に伝染する。管理作業等により汁液伝染もする。

発病株の症状にはモザイク型と黄化型の2種があり、前者の症状が多い。

モザイク型では初め新葉の基部に淡黄緑色で紡錘形のモザイク斑紋や長短の様々な条斑を生じ、後に葉全面に病斑が生じて波打つような形状や扁平化などの奇形となり、株全体が萎縮する。

黄化型では株全体が黄化して萎縮し、分けつが多くなる。

タマネギは鱗茎の肥大が不良となる。

この症状は、春や秋には鮮明に発現するが、夏や冬季には不鮮明となる。

有翅アブラムシの発生に伴い発病しやすくなる為、春と秋の発病が多い。また、春や秋に高温乾燥の天候が続くとアブラムシの発生が多くなる為、多発しやすい。

発育不良となる。

葉の奇形や鱗茎の肥大不良等により収穫部の品質が大きく損なわれたり、減収する。

• バンカープランツの栽培や目合の細かい防虫ネットなどで作物を被覆してアブラムシの防除に努める。
• 苗床はネギ畑の近辺に設けない。
• 抵抗性品種を選定して栽培する。
• 管理作業等で使用する用具は使用都度消毒する。

無農薬

発病株は治癒しない為、予防に努める。発病株は伝染源となる為、抜去して畑から持ち出し、処分する。

農薬

予防的にアブラムシ防除の為の薬剤を散布する。