- 害虫の発生時期
- 5月 〜 9月
ニカメイガの解説
イネやマコモダケの刈茎内や稲藁などで越冬した幼虫が5月頃より羽化して、餌となる作物の葉に数十個程の卵を塊で産み付け、繁殖する。
幼虫は体長20mm~25mm程(老齢期)の淡褐色をしたイモムシで、胴部に5本の暗褐色をした縦縞があるのが特徴。
幼齢期は集団で葉鞘内に侵入して食害する為、葉鞘が褐変し、葉身が枯れて流れ葉(折れて葉が水に浮く状態)となる。
生長した幼虫は分散して茎内に侵入し、食害する。被害に遭った株は心枯れ(心葉が黄化する)や白穂となったり、被害個所から茎が折れる事がある。
老齢幼虫は複数の株を移動して食害を繰り返す為、放置すると被害が拡大する。
被害の状況はイネヨトウとよく似ており、発生は6月中下旬と8月中下旬が最も多い。
家庭菜園でのニカメイガの被害内容について
茎や葉鞘の食害により、作物が生育不良となったり、被害が酷いと株が枯死する。
イネなどは白穂(実らずに枯れて白化した穂)や出すくみ穂が発生する為、減収する。
家庭菜園でのニカメイガの予防について
発生地となる周辺の雑草はこまめに除草する。また、発生地の稲藁などは、畑や田に持ちこまない。
チッソ肥料の多用を避ける。
茎に卵塊を発見したら、孵化する前に駆除する。
家庭菜園でのニカメイガの対策について
無農薬
幼虫は茎や葉鞘内に侵入してしまう為、発見や駆除は困難。
農薬
エルサン、スタークル、スミチオン、ダントツ、トレボンなどを発生ピーク前に散布する。