- カナ
- カイヨウビョウ
- 病気の発生時期
- 5月 〜 9月
潰瘍病の解説
病原は細菌の一種で、種子伝染、土壌伝染及び管理作業等により生じた作物の傷口から接触伝染する。
発病株の症状は2通りで、作物の髄や維管束などの内部組織が侵されて崩壊し、茎葉が萎凋してその後枯死する症状と、茎や葉柄の表皮が侵されて小葉が黒褐変して枯死する症状がある。
内部組織が侵されると、初め下位葉から葉柄と共に垂れさがり、葉の周縁部が黄化、褐変し、枯れ上がる。被害株の茎、葉柄の維管束は淡褐色に変色し、髄は黄変して崩壊、粉状となり、空洞になる事がある。
茎や葉柄の表皮が侵された場合には、やや隆起したコルク状の小斑点を形成する潰瘍症状を生じ、小葉が黒褐変して枯死する。
果実が侵される事もあり、その場合には2~3mm大で周辺が白色、中央部がやや隆起した褐色の「鳥の目」状斑点を表面に生じる。
全体的な症状は青枯病や萎凋病、疫病などに類似して、判別がやや困難な場合が多い。
発病適温は25℃~30℃程で、多湿が発病を助長する。
家庭菜園での潰瘍病の被害内容について
生育不良となり、減収する。症状が酷い場合には株が枯死する。
果実が侵されると品質が著しく低下する。
家庭菜園での潰瘍病の予防について
- 健全な種子、苗を使用する。
- 芽かきや剪定などの管理作業は晴天時に行い、ハサミなどの器具は都度消毒する。
- 雨避け栽培が効果的な場合がある。また、畝のマルチングは病原を含んだ土の跳ね返り防止に有効。
- 予め、太陽熱などを利用した土壌消毒を行う。
家庭菜園での潰瘍病の対策について
無農薬
発病葉を早期に摘葉したり、発病株を抜去するなどして伝染を防止する。残渣は畑から持ち出して処分する。
農薬
カッパーシン、カスミンボルドーを散布する。